[ニューヨーク 13日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、主要通貨に対し小幅に上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はこの日の講演で、悲観的な経済見通しを示したほか、マイナス金利を刺激策として活用する考えを否定した。
パウエル議長は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い米経済は「長期」にわたり成長が低迷し所得も停滞する恐れがあるとした上で、FRBは必要に応じて一層対応すると明言。一方、市場で織り込まれ始めているマイナス金利については「検討していない」と述べ、導入に否定的な考えを示した。
主要6通貨に対するドル指数 (=USD)は0.23%高の100.26。日中の安値は99.57だった。
ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「パウエル議長がマイナス金利の考えを断固として否定したのはドル強気派には心地良いもので、これを受けドルを買い増す可能性もある」と述べた。
ただ、CMEグループのフェドウォッチによると、2021年4月以降の金利先物はなおマイナス金利を織り込んでいる。
トランプ米大統領は12日、FRBに対しマイナス金利を導入するよう改めて要求した。
ドル指数はこの数週間、狭いレンジでの取引が続いているが、3月下旬に付けた3年超ぶりの高値からはわずか3%安い水準で推移。安全資産需要の高まりが支援している。
ただ見通しは分かれており、ヘッジファンドはドル売りポジションを取る一方、機関投資家はドルへの強気を維持している。
英ポンドは対ドル
ニュージーランドドル
ドル/円 NY終値 107.02/107.04
始値 106.96
高値 107.14
安値 106.75
ユーロ/ドル NY終値 1.0816/1.0819
始値 1.0863
高値 1.0895
安値 1.0812