8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:目先調整も押し目待ち狙いのスタンス
- ■積水ハウス、3Q営業利益13.0%減 1348億円、コンセンサス範囲内
- ■前場の注目材料:旭化成、真贋判定を事業化、透明RFIDで偽造防ぐ
■目先調整も押し目待ち狙いのスタンス8日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうである。
7日の米国市場ではNYダウが148ドル安だった。
新型ウイルス感染者数や入院者数の急増を受けた外出規制強化や追加経済対策への不透明感を背景に売り優勢の展開。
一方でハイテク株の一角が買われており、ナスダックは小幅に上昇している。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の26435円。
円相場は1ドル104円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行の展開になりそうである。
米国では追加経済対策への期待がやや後退しており、短期筋の売り仕掛け的な売買を誘いやすいだろう。
先物市場ではメジャーSQを控えているためロールオーバー中心の売買であり、荒い値動きに対してはヘッジ対応にとどまる。
日経225先物はナイトセッションで一時26330円まで下げる場面がみられており、昨日の荒い値動きによってセンチメントが冷まされている面もあり、売り方にとっては仕掛けやすい状況か。
また、昨日は中小型株の主力処が軒並み下落していた。
強いトレンドが続いていた銘柄であり、利益確定の動きであろうが、中小型株は個人主体の売買で一方向に振れやすいため本日も調整をみせてくるようだと、キャッシュポジションを高めてくる可能性はありそうだ。
来週以降はIPOラッシュとなるため、早めの資金確保といった流れも意識されやすくなるだろう。
一方で、米国の追加経済対策を巡る協議が難航しているようであるが、想定されていたことではある。
新型コロナウイルス感染症が拡大しているが、目先的にはワクチン供給後の市場の反応を見極めたいところであり、ショートポジションを積み上げてくる流れは考えづらいところであろう。
国内では経済対策が閣議決定されるため、それに関連する銘柄へはいったん材料出尽くしに向かわせる形になりそうだが、日経平均は27000円接近から直近の調整によって26000円を意識させてきており、押し目狙いのタイミングにもなりそうである。
SQ通過後の需給改善を想定した押し目を狙いたいところであろう。
そのほか、米国ではハイテク株の一角が買われており、ナスダックは小幅ながら上昇している。
米テスラのS&P組み入れを控えていることからS&Pは先行き不安定な状態が見込まれるなか、ハイテク株などへの物色がみられるようだと、マザーズのグロース株への自律反発狙いの流れにもつながることが期待されそうだ。
■積水ハウス、3Q営業利益13.0%減 1348億円、コンセンサス範囲内積水ハウス (T:1928)は2021年1月期第3四半期決算を発表。
売上高は前年同期比1.9%増の1兆7688.86億円、営業利益は同13.0%減の1348.20億円だった。
営業利益はコンセンサスの範囲内での進捗。
戸建て事業は販促イベントの自粛等をはじめとする営業活動に影響を受け、受注は減少。
建築・土木事業では連結子会社となった鴻池組の建築や土木工事の売上が計上された。
国際事業では、米国の住宅販売事業において、過去最低水準の住宅ローン金利の追い風もあり回復した。
■前場の注目材料・ナスダック総合指数は上昇(12519.95、+55.71)・SOX指数は上昇(2806.61、+13.58)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・旭化成 (T:3407)真贋判定を事業化、透明RFIDで偽造防ぐ・NTT (T:9432)SAPと提携拡大、製造業の供給網最適化・トヨタ (T:7203)製造業支援ファンド設立、運用規模200億円・トヨタ (T:7203)水素バリューチェーン推進協、トヨタなど88社参画・デンソー (T:6902)役員体制2層に半減、来年1月、経営スピード加速・ソニー (T:6758)22年3月にマレーシア・ペナン工場閉鎖・酒井重 (T:6358)路盤転圧管理システム拡販、国交省認定追い風・コンテック (T:6639)組織改革で収益力改善、電子機器製品の重複業務見直し・三洋化成 (T:4471)フケ・かゆみ低減、両性界面活性剤、三洋化成が開発・JFE (T:5411)洋上風力に舵、装置・保守まで一貫受注・SOMPO (T:8630)ルネサンスと健康・介護で提携☆前場のイベントスケジュール・特になし
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