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急ピッチの下げの反動から自律反発狙いの買い優勢に【クロージング】

発行済 2022-01-28 15:51
更新済 2022-01-28 16:15
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28日の日経平均は4日ぶりに大幅反発。
547.04円高の26717.34円(出来高概算13億2000万株)で取引を終えた。
前日までの3日間で1400円、率にして5%超下落しただけに、自律反発を狙った買いなどが広範囲に広がった。
また、円相場が1ドル=115円台半ばまで円安が進んだことも買い安心感につながり輸出関連株の上昇に寄与した。
買い先行後は一時26289.69円まで上げ幅を縮める場面が見られたが、その後は緩やかなリバウンドを継続し、後場中盤には一時26764.85円まで上げ幅を拡大させた。


東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄が1900を超え、全体の9割近くを占めた。
セクター別では、鉄鋼を除く32業種が上昇し、海運、化学、パルプ紙、輸送用機器、鉱業、非鉄金属などの上げが目立っていた。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ (T:9983)、信越化 (T:4063)、ダイキン (T:6367)、アドバンテス (T:6857)、リクルートHD (T:6098)、ソフトバンクG (T:9984)が堅調だった半面、東エレク (T:8035)、富士通 (T:6702)、KDDI (T:9433)、大塚HD (T:4578)、キヤノン (T:7751)が軟化した。


急ピッチの下げの反動から幅広い銘柄に自律反発を狙った買いが先行した。
また、米国の利上げによる日米金利差拡大を意識して円安が進んでいるため、自動車株や自動車部品株などへの上昇に寄与したほか、前日の米国市場の取引終了後に決算を発表したアップルが時間外取引で5%超上昇しており、電子部品株などにも刺激材料になった。
国内でも、前日に決算を発表したアドバンテスや信越化も値を上げており、投資家心理の好転に寄与したとみられる。
また、時間外取引での米株先物も堅調に推移していることも相場に好影響を与えたとみられる。


日経平均はここ3日間の下げ幅の3分の1戻し(26642円)水準を達成したが、2分の1戻し(26879円)水準には届かず、自律反発の域を抜け出たとみるのは時期尚早だろう。
また、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで、利上げの時期や幅など金融政策を巡る不透明感が拭えないことも相場の頭を抑える要因となりそうだ。
さらに、欧州系証券が日本株への投資配分を引き下げたと一部で伝わっており、ヘッジファンドなど海外短期筋の調整売りが膨らむことへの懸念も残る。
一方、国内では、来週にNEC (T:6701)、京セラ (T:6971)、キーエンス (T:6861)、ソニーG (T:6758)など主力ハイテク企業の決算発表が予定されている。
好業績への確信が持てなければ、上値トライは難しいとの見方もあり、目先は不安定な値動きが続きそうだ。


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