[ニューヨーク 18日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で主要通貨に対するドル指数が1カ月ぶりの高値を付けた。複数の米連邦準備理事会(FRB)当局者がインフレ抑制に向け利上げを継続する必要があるとの見解を改めて示したことが材料視された。
セントルイス地区連銀のブラード総裁は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%ポイントの利上げ実施に賛成することに傾いていると表明。サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、短期借入コストを年末までに3%強、来年にこれをやや上回る水準にするために、9月に0.50%ポイント、もしくは0.75%ポイントの利上げを行うことが「合理的」と述べた。
FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサニ氏は「FRB当局者ほぼ全員のレトリックは、利上げが必要で、金利は上昇するという揺るぎないものだ」と述べた。
18日に公表された7月のFOMC議事要旨は、利上げが行き過ぎたものになる懸念を示し、幾分ハト派的となっていた。
終盤の取引で、ドル指数は0.71%高の107.39。一時7月19日以来の高値となる107.57を付けた。
ユーロは1.0078ドルと、7月18日以来の安値を付けた。
ドル/円は135.90円に上昇し、7月28日以来の高値に達した。
ポンドは一時、7月22日以来の安値となる1.1920ドルに沈んだ。
金融市場が織り込む9月のFOMCで0.75%ポイント利上げの確率は42%、50%ポイント利上げの確率は58%となっている。
9月のFOMCで示される政策金利の見通し(ドットチャート)も注目される。トレーダーは、フェデラルファンド(FF)金利が来年3月に3.66%でピークに達すると見込んでいる。前出のFXストリートのトレビサニ氏は、金利が4%近辺まで引き上げられると予想しつつも、年率8.5%のペースで上昇する物価を抑えるには不十分という見方を示した。
18日発表された米指標では、13日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が前週比2000件減の25万件と、予想外に小幅減少。8月のフィラデルフィア連銀業況指数は6.2と、2020年5月以来の低水準だった7月のマイナス12.3から上昇した。さらに、7月の中古住宅販売戸数は年率換算で前月比5.9%減の481万戸と、約2年ぶりの低水準となった。
ドル/円 NY終値 135.88/135.91
始値 135.21
高値 135.90
安値 134.66
ユーロ/ドル NY終値 1.0088/1.0092
始値 1.0172
高値 1.0188
安値 1.0081