[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場終盤の水準からドル安/円高の147円後半で推移している。10月米雇用統計の発表を今夜に控え、2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に進んだドル高は一服となった。
東京時間でドルは午前の高値148円半ばから147円後半へじり安となった。ドルは2日、FOMC声明発表後に147円台から145円半ばまでいったん急落した後、日本が祝日だった3日に148円半ばまで大きく切り返したことで、この日は持ち高調整的な売りがかさんだという。
中国人民元の上昇がドル安につながったとする指摘もあった。米国が中国企業を対象に実施していた監査が終了したとの一部報道や、中国当局が新型コロナ対策を緩和するとのうわさなどが手がかりだったといい、中国株は2%超上昇した。
2日に行われたパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の会見はタカ派的との見方が大勢で、市場では再びドル高が進む展開を想定する声が多く出ている。「米国の実体経済はまだら模様だが、経済減速を感じさせるような指標はまだ出ていない。米金利の上昇は続き、相対的に他国よりも経済が底堅いことから、ドル高基調は変わらない」(SBI証券外国為替室部長の上田眞理人氏)という。
みずほ銀行チーフマーケットストラテジストの鈴木健吾氏も、FRBはインフレの鈍化が確信できるまで小幅な利上げを継続する可能性があるとしたうえで「雇用統計で強い結果が出れば利上げができる状況だとみられ、米金利上昇・ドル高・株安圧力がかかりやすい」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 147.96/98 0.9774/78 144.63/67
午前9時現在 148.38/40 0.9747/51 144.64/68
NY午後5時 148.27/28 0.9751/55 144.54/58