[東京 10日 ロイター] - 東洋建設は10日、任天堂創業家の資産運用会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)」が開催を求めていた臨時株主総会について、招集はしないと発表した。YFOの請求は権利乱用に該当する不適法なものだとしている。
YFOは、東洋建設の非公開化が企業価値、株主価値を最大化すると主張。1株1000円の株式公開買い付け(TOB)を提案したが、実質的に検討は行われなかったとの見解を示している。
そのうえで、同社のコーポレートガバナンス上の問題点が明らかになったものの、自律的な解明・改善・健全化は見込めないとし、会社法に基づく第三者の調査者を選ぶよう要求していた。
これに対し、東洋建設は、取締役会や当社特別委員会によるYFO提案の検討に圧力を加え、YFOらに有利な判断を引き出そうとする不当な目的によるものと指摘。リーガルアドバイザーの助言も踏まえ、開催しないことを決議したとしている。
YFOによるTOBについて東洋建設は、提供を受けている情報をもとに検討を進めるとして、特別委員会を設置している。