[ニューヨーク 20日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では主要通貨に対するドル指数が2か月半ぶりの安値に沈んだ。米利上げサイクルが終了したことがほぼ確実視される中、投資家は利下げ開始時期を探る動きとなっている。
ドル指数は103.37と、9月1日以来の安値を付けた。先週も2%近く下落していた。
米コンファレンス・ボードが20日発表した10月の景気先行指数は0.8%低下した。低下は19カ月連続。市場予想は0.7%低下だった。
FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は、幅広い市場で「米連邦準備理事会(FRB)が利上げを終了したと確信しているが、FRBは名言することを控えている」とし、「そのためドルは徐々に下落する見通しだ」と述べた。
CMEのフェドウォッチによると、金融市場はFRBが来年5月までに少なくとも0.25%ポイントの利下げを実施する可能性を50%超織り込んでいる。
リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は20日、「頑固」なインフレが続く公算が大きく、FRBが投資家の予想以上に長期間にわたり高水準の金利を維持することが正当化される可能性があるという見解を示した。
今週は23日の米感謝祭の祝日を控え、主要指標の発表は少なく、21日に公表される最新の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目が集まる。
終盤の取引で、ユーロ/ドルは1.0952ドルと、8月15日以来の高値を付けた。
FRBの利上げ終了後も、欧州中央銀行(ECB)が利上げサイクルを継続するとの期待がユーロへの追い風となっている。
円は対ドルで上昇し、一時6週間半ぶりの高値となる148.09円を付けた。終盤の取引で、ドル/円は0.84%安の148.36円。
ポンド/ドルは一時2カ月ぶり高値の1.2518ドルを付けた後、0.36%高の1.251ドル。