[モスクワ 30日 ロイター] - ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は30日、新興5カ国(BRICS)の外貨準備積立基金について、国際収支悪化の際に資金を融通し合う仕組みで合意をまとめたいと表明した。
ロシアの経常黒字は2023年に約80%減の502億ドルと、大幅に縮小。輸出収入が減少し、外貨準備の約半分が西側諸国で凍結されるなどして利用できなくなったことが要因。
BRICSはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成しており、今年中に複数の国が加盟を予定している。ロシアは今年、BRICS議長国を務める。
ナビウリナ総裁は国営ロシア通信(RIA)のインタビューで、BRICS構成国の中銀が今年は自国通貨での決済の比重を増やす見通しで、西側諸国の制裁に影響されない決済インフラを構築すると述べた。
ロシアの主要銀行は、同国による22年2月のウクライナ侵攻開始直後にSWIFT(国際銀行間通信協会)の決済網から排除された。
ナビウリナ氏は、BRICSの1000億ドル規模の外貨準備基金は必要に応じて加盟国の支援に利用できるとし、実際の運用に向け年内に交渉をまとめたいと語った。