ドル/円
正午現在 87.87/91 1.2537/42 110.18/22
午前9時現在 87.74/78 1.2547/48 110.09/14
NY17時現在 87.72/78 1.2560/66 110.26/31
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[東京 5日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点から
小幅高の87円後半。週明けアジア市場は国内勢の円売りがあったものの、主要通貨は全
般小動き。方向感に乏しい展開が続いた。
ドルは朝方の安値87円半ばから一時88.01円まで、ユーロは同109円後半から
110円前半へじりじりと上昇した。きょうは実需の売買が集中する5・10日に当たり、
仲値で輸入企業など実需の買いが入ったほか、国内投資家の買いもあったという。市場で
は日本勢の新四半期入り、海外勢の下期入り取引がどう傾くかが関心を集めているが、
きょうは米国が休日で取引量が少なめなこともあり、現段階で「まだ見極めはつかない」
(邦銀)という。
海外市場では、6月米雇用統計の発表後に米金利やドル相場が激しく上下。ドル売りが
強まった場面でユーロ/ドルは1.2613ドルと1カ月半ぶり高値をつけたが、その後
すぐに100ポイント近く急落するなど荒い値動きとなった。
6月雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比12万5000人減と事前予想の
11万人減を下回り、09年10月以来の大幅減を記録した。失業率は09年7月以来の
水準となる9.5%に低下したが、市場筋によると労働参加率の低下という労働力人口の
減少が主因で、平均労働時間と時間当たり賃金がともに減少するなど、労働所得の伸び率
は鈍化。「特に平均賃金の減少はディスインフレ圧力が一段と強まる可能性を示唆してい
る」(JPモルガン・チェース銀行)。
民間の部門別で見ても、これまで雇用を増やしてきた製造業の急速な伸び悩みが目立っ
ており「米連邦準備理事会(FRB)は労働市場の弱さを背景に、景気の先行きに慎重姿
勢を強める公算が大きい」(バークレイズ銀行)という。
ただ、すでに多くの経済指標が米景気・雇用の鈍化を示してきただけに、市場では雇用
統計も「内容はよくないが、驚くほどではなかった」(都銀)との声が出ている。
(ロイター 基太村真司記者)