ドル/円
午後3時現在 83.44/47 1.3748/58 114.72/76
正午現在 83.39/44 1.3752/54 114.70/75
午前9時現在 83.46/51 1.3741/42 114.73/74
NY17時現在 83.49/54 1.3673/75 114.64/70
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[東京 22日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク午後5時時点に比
べ若干ドル安の83円前半で推移している。午後に入り、格付け機関がニュージーランド
の外貨建てソブリン債の格付け見通しをネガティブに変更したことを受け、NZドルが急
落した。朝方から上昇したユーロは、高値圏で落ち着いた取り引きが続いている。
NZドルは正午すぎ、朝方の高値0.7835米ドルから急落した。スタンダード・ア
ンド・プアーズ(S&P)が、ニュージランドの外貨建てソブリン格付け見通しを「安定
的」から「ネガティブ」に引き下げたためで、格付けは「AA+/A―1+」で据え置い
た。その後に同国のイングリッシュ財務相が、2016年までに財政黒字を達成するなど
と発言したものの、NZドルは下げ止まらず、一時はきょうの安値0.7720米ドル付
近まで下落した。「財務相の発言が具体的にどう影響したのはか分からないが、影響はあ
ったようだ。そもそも市場では、NZドルは買われすぎていたと言われていた」(邦銀)
との声が聞かれた。
米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物取組によると、11月16日まで
の週のNZドル・ロングは4週連続で増加し、過去最大の2万3445枚となった。NZ
ドル/円も、S&Pの発表と財務相発言で急落。一時はきょうの安値64.33円付近ま
で下落した。現在は64.50円付近で推移している。
一方、豪ドル/米ドルは堅調に推移。NZドルにつられる形で下落する場面もあったが
アイルランドが21日に国際的な金融支援を要請した安心感に加え、上海総合指数など
アジア株の上昇を受け、底堅い展開となった。「NZドルを売って豪ドルを買う動きもあ
ったようだ」(国内金融機関)という。豪ドル/円は一時、6カ月ぶりの高値となる83
円まで上昇した。
<ユーロ/ドルは高値圏>
ユーロ/ドルは朝方の安値1.3685ドルから上昇。午後に入って一時は1.376
8ドルまで値を上げ、いまも1.3750ドル付近と高値圏で推移している。市場では、
アイルランドの金融支援要請もさることながら、「ポジションが軽くなったので、買いや
すい」(外銀)との声も聞かれた。IMM通貨先物の取組(11月16日までの週)によ
ると、ユーロ・ロングは先週までに大幅に圧縮された。 ユーロの買い越しは、前週
(11月9日までの週)の2万3283枚から、8606枚へと大幅に減少した。
ユーロの上昇を受け、クロス円は全般に強含みとなったが、市場では「クロス円で売り
上がっている輸出企業も出ている」(邦銀)との指摘が聞かれた。 しかし、実需の売り
をこなして、ユーロは114円後半で底堅さを保ち、「次のターゲットとして、10月4
日につけた115.42円が意識されている」(同)という。
ドル/円は早朝の取引で一時83.60円まで上値を伸ばし、現在は83円前半から
半ばを中心に推移している。市場では徐々に強気の見方が広がっており、「一目均衡表の
クモの上限となる83.63円が目先の目標。これを上抜けできれば、次は100日移動
平均の84.30円付近が視野に入ってくる」(信託銀)とされる。
ただ、午後に入ってドル/円の取り引きは閑散。「きょうは週初めで、かつイベントも
少なく、ポジションを取りづらい。明日は米GDP(国内総生産)改定値の発表と、FO
MCの議事録公開がある。動意があるとすれば水曜日だろう」(国内金融機関)との声が
聞かれた。
(ロイターニュース 久保 信博記者)