[ジャカルタ 16日 ロイター] - インドネシア中央銀行は16日、景気押し上げへ今年4回目となる政策金利引き下げに踏み切った。
7日物リバースレポ金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ4.0%とし、これを政策金利としてからの最低水準となった。
ロイターのエコノミスト調査では、半数強が25bpの利下げを予想していた。
中銀は、貸出ファシリティー金利と翌日物預金ファシリティー金利も25bp引き下げ、それぞれ4.75%、3.25%とした。
ペリー・ワルジヨ総裁は第2・四半期の国内総生産(GDP)は前年比4%減と、1999年以来のマイナス成長になる可能性があるとしたが、新型コロナウイルス対策の緩和で6月は改善が始まったと指摘。「国内景気回復の支援へ金融拡張と財政刺激のシナジー強化を重視する」と述べた。
その上で、政府の歳出拡大により量的緩和がより効果的になるとし、追加利下げはインフレなどの経済指標次第と話した。
新型コロナウイルス対策で政府の財政赤字は拡大。中銀は先週、政府の400億ドルの調達計画の一環で280億ドル規模の国債引き受けなどを発表した。総裁はこれについて、需要が弱いことから年内はインフレ面での影響はないとの見方を示した。
キャピタル・エコノミクスのアナリストは今回の決定について、「少なくとも現時点ではルピア支援よりも景気を優先していることを示す」とし、景気見通しが弱いことから一段の緩和を予想している。
中銀は通年の成長率見通しを変更したかどうか声明では明らかにしなかった。6月には0.9-1.9%としていた。政府見通しはマイナス0.4-プラス1%。
中銀は昨年、政策金利を1%ポイント引き下げた。今年も今回を含め計1%ポイント引き下げたことになる。
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