[モスクワ/アンカラ 27日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は27日、訪問先のモスクワでロシアのプーチン大統領と会談し、防衛産業で引き続き協力していく意向を伝えた。
両首脳はモスクワ郊外で開催された航空ショーでロシアの最新鋭ステルス戦闘機スホイ57などを視察。その後、エルドアン氏はプーチン氏との共同記者会見で「ロシア製のミサイル防衛システム『S400』の納入も開始されており、防衛産業を巡り前向きな措置が取られている」とし、「この日の会談で、防衛産業のさまざまな部門で両国が取り得る措置について協議した」と述べた。
ロシアはS400の部品のトルコへの納入を7月に開始。この日は2段階目の納入が行われた。米国はロシアによるS400のトルコへの納入は北大西洋条約機構(NATO)と整合的でないとして反対している。
プーチン大統領は、エルドアン大統領とスホイ35、およびスホイ57を巡る協力でも協議したと表明。「トルコは購入だけでなく、共同生産に対する関心も示した」と述べた。
プーチン大統領はこのほか、トルコ国境に接するシリアのイドリブ県の情勢の「正常化」で協力することでエルドアン大統領と合意したと表明。「イドリブ県における武装勢力の中立化、およびこの地域の情勢の正常化を通して、最終的にシリア情勢全体の正常化を図る追加措置について協議した」と述べた。
エルドアン大統領はこれまでも、イドリブ県で発生している武力衝突で人道危機が引き起こされており、トルコの国家安全保障が脅かされていると訴えている。
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