ドル/円
午前9時現在 83.03/04 1.3123/24 108.95/00
NY17時現在 82.94/98 1.3112/17 108.81/86
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[東京 24日 ロイター] 午前9時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点
からややドル高の83円前半。アジア時間帯に入ってわずかに値を戻したが、83円を挟
んで小動き。前日の欧米市場で乱高下したユーロ/ドルは、薄商いの中、1.31ドル台
で落ち着いている。
ドル/円はアジア時間に83円台を回復。しかし83円を割り込む場面もときおり見ら
れ、米長期金利の上昇にもかかわらず、軟調気味で推移している。前日の欧米市場ではお
よそ10日ぶりに83円台を下回った。「83.10─25円近辺で損失確定の売り注文
があった」(みずほ証券為替アナリストの鈴木健吾氏)という。
一目均衡表の雲上限は83.10円付近、基準線は83.45円付近、転換線は
83.70円付近にある。「引け値がこの3つを抜けられれば良いが、ドル/円はこれま
で85円方向を何度も試して、84円台半ばで一度力尽きた感じがする。きょう83円半
ばが重ければ、上値は相当重くなりそうだ」(みずほ証券の鈴木氏)との声が聞かれた。
日本の財務省が8時50分に発表した12月12日─12月18日の対外及び対内証券
売買契約等の状況(指定報告機関ベース)によると、対内株式投資は2244億円の資本
流入超、対外債券(中長期債)投資は1845億円の資本流入超、対内債券(中長期債)
投資は285億円の資本流出超だった。
<豪ドルは等価を維持>
アジア時間帯のユーロはこれまでのところ1.31ドル台でしっかり。きょうはクリス
マスで薄商いの中、特段材料は見当たらないが、格付け会社が連日のようにユーロ圏諸国
の格下げを発表しており、注意が必要。
前日のユーロは欧米時間帯に3週間ぶり安値の1.3056ドルまで下落した後、
1.3110ドル台に戻すなど、乱高下を繰り広げた。格付け会社フィッチ・レーティン
グスによるポルトガルの格下げが嫌気される一方、スタンダード・アンド・プアーズがフ
ランスのトリプルA格付けを確認したことで買い戻された。フィッチはポルトガルの長期
自国通貨建て格付けを「AAマイナス」から「Aプラス」に引き下げた。 見通しは「ネ
ガティブ」で、 理由として同国の経常赤字削減の遅れや、銀行の資金調達をめぐる状況
が一段と困難となっていることを挙げた。中国外務省の報道官が、中国はユーロ圏諸国が
経済の健全性を取り戻すために支援する用意があると表明したことも、ユーロの支援材料
となった。
対ユーロで史上最高値を6日更新していたスイスフランは利食い売りに押された。ユー
ロ
1.2440スイスフランをつけていた。
このほか、豪ドルが1豪ドル=1米ドルの等価を上回る水準で推移している。「世界経
済の回復期待から、リスクを取りやすい地合いになっている」(国内金融機関)という。
ニューヨークの原油先物相場は23日、5日続伸して約2年2カ月ぶりの高値を更新した。
中国など新興国経済に対する成長期待や、欧米の寒波が原油需要を拡大させている。
(ロイターニュース 久保 信博記者)