8月31日のドル・円相場は、東京市場では102円86銭から103円34銭で推移。
欧米市場でドルは103円53銭まで買われており、103円43銭で取引を終えた。
本日9月1日のドル・円は、103円台で推移か。
米国株は小幅安となったが、米早期利上げの思惑は残されており、リスク選好的な円売りがただちに後退する可能性は低いとみられる。
31日発表された8月の全米雇用報告は前月比+17.7万人で市場予想の17.5万人程度とおおむね一致した。
市場関係者の間では8月の数字はまずまず良好との見方が多く、7月実績が+17.9万人から+19.4万人に上方修正されていることから、ADP全米雇用報告は9月利上げを後押しする材料になるとの見方が出ている。
9月利上げ観測の高まりはドル上昇を促す要因となりそうだが、31日の欧米市場でドル・円は103円40銭前後で推移し、大きな反応はなかった。
ドルがやや上げ渋った理由については、米長期金利が伸び悩んだことが挙げられている。
また、政策金利の動向に対して敏感に反応する米2年債利回りは0.80%近辺で推移しており、市場関係者の間では9月を含めて年内2度の利上げをある程度織り込んだ水準ではないとみられている。
米連邦準備理事会(FRB)が9月に利上げを行う可能性は排除できないが、インフレ加速などの相応の理由がなければ年内2度の利上げを行うことはリスクを伴うかもしれない。