日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
前場終値 9238.01(+34.30) 前場終値 9230 (+20)
寄り付き 9230.00 寄り付き 9230
安値/高値 9213.79─9255.01 安値/高値 9200─9260
出来高(万株) 62849 出来高(単位) 19236
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[東京 5日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は小幅続伸。6月米雇用統
計はやや市場予想を下回ったが、一部で予想されていたほどは悪くなかったとの見方から、
欧州など海外勢からリターンリバーサル的な動きが出たという。債先売り・株先買いのオ
ペレーションが入ったほか、金融株などにも買い戻しがあったと観測されている。ただ米
経済減速懸念が払しょくされたわけではなく上値は重い。今晩の米国が休場ということも
あってフローは細かった。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1015銘柄に対し値下がり463銘柄、変わらず
が187銘柄。東証1部売買代金は3881億円だった。
6月米雇用統計を受けた2日の米市場で、ダウ<.DJI>は46ドル安となったものの、長
期金利は上昇、円高進行は限定的で、米株式投資家の不安心理の度合いを示すVIX指数
<.VIX>は続落した。「株式に売りを出したのは米国の個人投資家が中心で、ヘッジファン
ドなどプロ投資家は雇用統計はそれほど悪くなかったと比較的冷静に受け止めたようだ」
(みずほ証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏)という。
東京市場でもフローは細くリバウンドのトレンドが出たといえるほどの強さはないもの
の海外勢からの買い戻しがみられた。「欧州勢からリターンリバーサル的な買い戻しが金
融株などに出ている。債先売り・株先買いのオペレーションが入った観測もある」(外資
系証券トレーダー)という。
ただ上値は依然として重い。6月米雇用統計で注目されていた民間部門の雇用が前月比
8万3000人増と事前予想の11万2000人増を下回る伸びとなるなど、米経済に
対する不安感は緩和されていない。
大和証券キャピタルマーケッツ金融証券研究所・投資戦略部部長の高橋和宏氏は「9日
にはマイナーSQ(特別清算指数)算出があり、11日には参議院選挙がある。6月米雇
用統計で悪材料出尽くし感が広がったわけではなく今週は下値固めの展開になりそうだ」
との見方を示している。
個別では、アコム<8572.T>、武富士<8564.T>、アイフル<8515.T>など消費者金融株が軒
並み高となった。大阪府が貸金業法の完全施行で導入された上限金利の引き下げと総量規
制を緩和する構造改革特区の設置構想を政府に提案する方向で最終調整に入ったとの一部
報道が材料視されている。実現可能性について市場の見方は分かれているが、大きく売り
込まれてきただけにショートカバーが入ったという。
一方、ファーストリテイリング<9983.T>が反落。6月の国内ユニクロ事業の売り上げ推
移について、既存店売上高が前年同月比5.8%減になったことが嫌気されている。一方、
小売りと通販の既存店売上高がプラス2.6%だったユナイテッドアローズ<7606.T>は続
伸と明暗を分けた。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)