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【中国】船舶排出ガス汚染の対策急務、天津港などで規制遅れ

発行済 2017-03-05 16:02
更新済 2017-03-05 16:33
【中国】船舶排出ガス汚染の対策急務、天津港などで規制遅れ
中国の港湾エリアで船舶排出ガス汚染の問題が深刻だ。
船舶排出ガスは「中国の大気汚染問題の根幹的要因」とされている。
停泊船舶の排ガス対策は一部港湾で始まっているものの、まだ全面普及されていないのが現状という。
中国経済網などが2月28日付で伝えた。


船舶燃料には通常、軽油などを抽出した残りかすである「残渣(ざんさ)油」、または重油が使用される。
これら燃料はイオウ含有量が自動車用軽油の100~3500倍規模。
船舶から黒煙が排出される直接の原因となっている。
またふ頭で作業するガントリークレーンなどの重機も軽油を消費。
港湾上空に黒煙を漂わす汚染源だ。


さら停泊中の船舶から排出される大気汚染物質は無視できない。
中国北方最大の港湾である天津港では、停泊中の船舶に必要な電力を供給する陸上電力(「陸電」)供給施設がふ頭2カ所で未整備状態のままだ。
このため寄港した船舶は、船内の冷蔵、空調、通信、照明向けに停泊中もエンジン動力で発電する必要がある。
また天津港では、入港船舶に対する使用燃料のイオウ分を規制する「燃料油規制」がまだ行われていない。
上海、蘇州、浙江の各港では、すでに16年4月から同規制が導入された。


水交通運輸部水運科学研究院の彭伝聖・副総工程師によると、北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタを始めとする中国の沿海・河川沿線エリアでは、停泊中船舶による排ガスが主要大気汚染源の一つに数えられる。
たとえば深セン市では、同市で排出される大気汚染物質全体量に占める船舶排出分の比率が二酸化イオウで66.10%、窒素化合物で14.10%、PM2.5で5.80%に達した。


深セン環境科学研究院の試算によると、イオウ含有量3.5%の燃料を使用する中大型コンテナ船1隻が負荷70%で24時間航行した場合、1日の排出PM2.5は「国4排出基準」を満たす大型トラックの21万台分に相当するという。


環境保護部は昨年8月30日、船舶、自動2・3輪車、ハイブリッド小型電気自動車、化学プラント(苛性ソーダ、ポリ塩化ビニル)の大気汚染ガス排出に関する新基準を通知。
「船舶発動機廃棄汚染物の排出上限と測定方法(中国第1・2段階)」などを公表した。


これらを順守するには、産業構造のグレードアップが必要。
従来の基準がより厳格化された。
新技術の導入を通じて、微小粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NOx)、二酸化イオウの排出が減少すると期待。
大気汚染の問題が大幅に改善できるとみている。


運貨物輸送量と港湾貨物取扱量で中国は世界首位の規模。
年間取扱量が多い世界10大港に中国の港湾は7カ所が名を連ね、これら7カ所の貨物取扱量は世界の4分の1超を占める。



【亜州IR】



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