以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家、虫とり小僧氏(ブログ:いつか子供に伝えたいお金の話、ツイッター:@mushitori)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
----
※2016年11月28日21時に執筆
ここ最近の「トランプ相場」については、様々な声が聞かれます。
「この上げ相場は、まだまだ当分続くさ」
「今の相場には実態がないから、年内には剥げ落ちるよ」
「円安はこのまま加速し続けるだろう」
「来年は円高への強烈な揺り戻しがくるぞ!」
よくもまあ、正反対の見通しがバンバン出てくるものです。
◎数年前のある男性の言葉
私はこういうとき、あるおっさんの言葉とその後の相場展開を思い出します。
・・数年前、職場の同僚と居酒屋で一杯やっているときに、隣の席のサラリーマン風の男性グループの一人から、次のようなセリフが聞こえてきました。
「株価が上がってきたから、株を一旦すべて売って現金化したよ。
近いうちに必ず強烈な円高になって株価は暴落するから、そのときを待って一気に投資するんだ」
あれはたしか2013年の夏、まだ「アベノミクス相場」が始まって一年も経っていない頃でした。
もちろん私はその方の投資対象銘柄を知らないので、個別銘柄をいいタイミングで売り抜けて、その後の底をピタリと当てて拾った可能性も否定はできませんが、日経平均株価でいうと当時は14000円くらい。
株式指数だけを見ると、今日に至るまでその水準を下回ったことはありません。
為替も当時はドル円が二桁だったので、円高が進んだとは言えないでしょう。
◎「決めつけ」は怖いよ~
誰かの予想が外れたというようなエピソードは、探せば他にもいくらでもあるはずですが、私はあのときのサラリーマン風のおっさんの「断言」を思い出すたびに、
マーケットに関して何かを決めてつけて、極端な投資ポジションを組んでしまうのは、怖いことだよなぁ…
という思いを強くします(よい教訓のひとつになっています)。
投資の目的が刺激を求めるギャンブルや一発狙いのゲームなら、そのようなスタンスでも問題ないでしょうが、目的が「資産形成」である(私のような人間の)場合は、そういうスタンスでマーケットに臨んでしまうと「そうでなかった場合」の金銭的・精神的ダメージが相当大きいだろうな、と。
◎凡人には将来のことは分からない
ひょっとしたら、このまま円安が進むかもしれません。
もしかしたら、株価はさほど下がらないかもしれません。
暴落するとしても3年後かもしれません。
そして、その暴落での底値は、現在の株価より高値かもしれません。
私は「このまま円安になる!」とか「しばらく暴落はない」と言いたいわけではありません。
そんなことは、分かりません。
ただ、仮にそのような状況になったときに、自分が著しいダメージ(機会損失も含む)を被るような極端な金融資産配分では困ると考えているだけです。
実は感覚的には、そろそろ(1~2年のうちに)暴落と呼べるような局面があってもおかしくはないな……なーんてことを思ったりしなくもないのです、私も。
・・が、ついどちらかに決めつけたくなる自分が顔を覗かせるときは、努めて冷静になりたいものです。
仮に暴落があったとしても、私のようなインデックス投資家はそのときにリバランス※をすれば、しっかりと逆張りの追加投資ができるのですから。
※リバランスとは、一定の時期(もしくは乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却し、下がっているものは買い増して元に戻すことです。
主目的はリスクコントロールですが、価格の下がった資産を買って比率を戻すことで、長期的には高パフォーマンスが期待できるといわれています(定期的な高値売りの安値買いを行うため)。
もちろん、リバランスによる長期的な高パフォーマンスを期待するためには、株価や債券価格や為替の上下循環(下がってもまた上がる・上がってもまた下がる)という前提がある程度は必要ですが・・。
◎普通の人はほどほどにね
誤解のないように補足しておくと、私は暴落時に投資を行うことそのものがNGだと思っているわけではありません。
各自のリスク許容度の範囲内において、弾切れにならないよう工夫しながら投資をするのはアリだと思います。
怖いと思っているのは、株価などが高値だと思っているときに、すべて現金化して、暴落が来ると信じて待つような行為です。
だって、そんな日が必ず来るとは限りませんからね(一部現金化する、ってなことであればOKです)。
一発当ててやろう!というのであれば話は別ですが、投資を長くゆったりと継続しようとするなら、あまり極端なことはせずに「ほどほど」にしておくのがよいと個人的には考えています。
(※「インデックス投資」や「積み立て投資」などに関する詳しい話は、自分のブログにクドクドと書いてあります。
)
----
執筆者名:虫とり小僧
ブログ名:いつか子供に伝えたいお金の話
ツイッター名:虫とり小僧(@mushitori)
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
----
※2016年11月28日21時に執筆
ここ最近の「トランプ相場」については、様々な声が聞かれます。
「この上げ相場は、まだまだ当分続くさ」
「今の相場には実態がないから、年内には剥げ落ちるよ」
「円安はこのまま加速し続けるだろう」
「来年は円高への強烈な揺り戻しがくるぞ!」
よくもまあ、正反対の見通しがバンバン出てくるものです。
◎数年前のある男性の言葉
私はこういうとき、あるおっさんの言葉とその後の相場展開を思い出します。
・・数年前、職場の同僚と居酒屋で一杯やっているときに、隣の席のサラリーマン風の男性グループの一人から、次のようなセリフが聞こえてきました。
「株価が上がってきたから、株を一旦すべて売って現金化したよ。
近いうちに必ず強烈な円高になって株価は暴落するから、そのときを待って一気に投資するんだ」
あれはたしか2013年の夏、まだ「アベノミクス相場」が始まって一年も経っていない頃でした。
もちろん私はその方の投資対象銘柄を知らないので、個別銘柄をいいタイミングで売り抜けて、その後の底をピタリと当てて拾った可能性も否定はできませんが、日経平均株価でいうと当時は14000円くらい。
株式指数だけを見ると、今日に至るまでその水準を下回ったことはありません。
為替も当時はドル円が二桁だったので、円高が進んだとは言えないでしょう。
◎「決めつけ」は怖いよ~
誰かの予想が外れたというようなエピソードは、探せば他にもいくらでもあるはずですが、私はあのときのサラリーマン風のおっさんの「断言」を思い出すたびに、
マーケットに関して何かを決めてつけて、極端な投資ポジションを組んでしまうのは、怖いことだよなぁ…
という思いを強くします(よい教訓のひとつになっています)。
投資の目的が刺激を求めるギャンブルや一発狙いのゲームなら、そのようなスタンスでも問題ないでしょうが、目的が「資産形成」である(私のような人間の)場合は、そういうスタンスでマーケットに臨んでしまうと「そうでなかった場合」の金銭的・精神的ダメージが相当大きいだろうな、と。
◎凡人には将来のことは分からない
ひょっとしたら、このまま円安が進むかもしれません。
もしかしたら、株価はさほど下がらないかもしれません。
暴落するとしても3年後かもしれません。
そして、その暴落での底値は、現在の株価より高値かもしれません。
私は「このまま円安になる!」とか「しばらく暴落はない」と言いたいわけではありません。
そんなことは、分かりません。
ただ、仮にそのような状況になったときに、自分が著しいダメージ(機会損失も含む)を被るような極端な金融資産配分では困ると考えているだけです。
実は感覚的には、そろそろ(1~2年のうちに)暴落と呼べるような局面があってもおかしくはないな……なーんてことを思ったりしなくもないのです、私も。
・・が、ついどちらかに決めつけたくなる自分が顔を覗かせるときは、努めて冷静になりたいものです。
仮に暴落があったとしても、私のようなインデックス投資家はそのときにリバランス※をすれば、しっかりと逆張りの追加投資ができるのですから。
※リバランスとは、一定の時期(もしくは乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却し、下がっているものは買い増して元に戻すことです。
主目的はリスクコントロールですが、価格の下がった資産を買って比率を戻すことで、長期的には高パフォーマンスが期待できるといわれています(定期的な高値売りの安値買いを行うため)。
もちろん、リバランスによる長期的な高パフォーマンスを期待するためには、株価や債券価格や為替の上下循環(下がってもまた上がる・上がってもまた下がる)という前提がある程度は必要ですが・・。
◎普通の人はほどほどにね
誤解のないように補足しておくと、私は暴落時に投資を行うことそのものがNGだと思っているわけではありません。
各自のリスク許容度の範囲内において、弾切れにならないよう工夫しながら投資をするのはアリだと思います。
怖いと思っているのは、株価などが高値だと思っているときに、すべて現金化して、暴落が来ると信じて待つような行為です。
だって、そんな日が必ず来るとは限りませんからね(一部現金化する、ってなことであればOKです)。
一発当ててやろう!というのであれば話は別ですが、投資を長くゆったりと継続しようとするなら、あまり極端なことはせずに「ほどほど」にしておくのがよいと個人的には考えています。
(※「インデックス投資」や「積み立て投資」などに関する詳しい話は、自分のブログにクドクドと書いてあります。
)
----
執筆者名:虫とり小僧
ブログ名:いつか子供に伝えたいお金の話
ツイッター名:虫とり小僧(@mushitori)