欧州市場サマリー（20日）

　　　　　　　　　　　　　　 1316GMT 　　　 19日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3480 　　　　1.3484

ドル／円 　　　　 93.030 　　　　92.430

ユーロ／円 125.45 　　　　124.64

　　　　　　　　　　　　　　20日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5783.69（＋55.78） 5727.91

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6264.23（＋101.79） 6162.44

金　現物午後値決め 1144.75 　1136.25

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(６月限)　 99.290 (＋0.000)　　0.279(0.250)

独連邦債２年物 0.919(0.889)

独連邦債１０年物(６月限) 123.50 (‐0.24) 3.106(3.089)

独連邦債３０年物 　 3.853(3.846)

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　＜為替＞　ドルと円が下落している。米ゴールドマン・サックスなど米企業の好

決算や、オーストラリアやカナダの金利先高観を背景にリスク選好の動きが高まっている。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反発。底堅い米企業決算で見通しが明るさを増すなか、

エネルギーや金融株に買いが入った。

　金融大手ゴールドマン・サックスとバンク・オブ・ニューヨーク・メロン

（ＢＮＹメロン）の決算はともに市場予想を上回った。

　レンズバーグ・シェパーズの調査部長、ジョン・ヘインズ氏は「企業決算を受け好循環

への期待が強まっている。決算が上向きバランスシートが健全化している。このことで企

業に対する内部留保を投資に回す圧力が高まっており、雇用拡大につながる」と述べた。

　石油株では、ＢＰ、ＢＧグループ、ロイヤル・ダッチ・シェル、

ケアン・エナジーが０．７─３．２％高。

　英金融サービス機構（ＦＳＡ）は、ゴールドマンを米証券取引委員会（ＳＥＣ）が訴追

した件で、正式に調査を開始したと発表。投資家の間に不安が広がるなか、同社株は底堅

い決算にもかかわらずこの日軟調となった。

　こうしたなか、金融株は総じてしっかり。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド

は４．６％高。証券会社による最近の強気のコメントも買いを誘ったという。

ロイズ・バンキング・グループは２．８％高。バークレイズ、ＨＳＢＣ、スタン

ダード・チャータード（スタンチャート）は０．１─０．６％高。

　アイスランドでの噴火の影響で混乱していた欧州の空の便は、一部再開の動きもみられ

るなか、観光関連株の一角が買われた。トマス・クックとイージージェット

はそれぞれ１．４％高。後者はＪＰモルガンが投資判断を引き上げたことも材料

となった。

　欧州株式市場は主要株価指数が３営業日ぶりに反発した。ドイツの自動車大手ダイ

ムラーの予想を上回る好業績を受けて自動車株が堅調だったほか、原油高を背

景にエネルギー株に買いが入った。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は１５．４２ポイント（１．４２％）

高の１１０３．４６。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は４３．７２ポイント（１．４９％）高

の２９８３．９１。

　ダイムラーは７．４％急伸。１９日の引け後に発表した第１・四半期決算でグループ全

体の利払い・税引き前損益（ＥＢＩＴ）が１２億ユーロの黒字となったほか、メルセデス・

ベンツ部門の２０１０年の利益がこれまでの予想を２倍程度上回る可能性があると述べ

た。

　ＢＭＷは４．２％、ルノーは４．５％それぞれ上昇した。経営に関

する最新報告を２１日に控えるフィアットとＰＳＡプジョー・シトロエン

も上昇。フィアットは９．３％、プジョーは５．１％それぞれ値を上げた。

　関係筋がロイターに明かしたところによると、フィアットは、自動車部門の分社化計画

を、２１日に発表するグループ内の抜本的な業務再編策に盛り込む見通し。

　エネルギー株が堅調。アイスランドの火山噴火による混乱が続くなか、欧州の一部航空

便が運航を再開したことを背景に北海ブレント原油先物 が８５ドルを超えて上昇

した。

　ＢＰ、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタルが１．８―２．０

％値を上げた。

　過去２営業日に売られていた銀行株も買い優勢。ドイツ銀行、ＢＮＰパリバ

、ソシエテ・ジェネラル、サンタンデールが１―２．２％上

昇した。

　ライファイゼン・インターナショナルが１０．７％急伸。親会社ライファイ

ゼン銀行との再合併に向け詳細を発表した。

　＜ユーロ圏債券＞　ギリシャ国債と独連邦債の利回り格差がギリシャのユーロ加盟以来

の最高水準を更新した。ギリシャ支援をめぐる協議の開催を前に、支援をめぐる不透明感

がこの日も続いた。

　ギリシャは最終的に欧州連合（ＥＵ）と国際通貨基金（ＩＭＦ）から金融融資を受ける

との観測が強まるなか、支援の詳細に関する協議の開催が遅れていることを背景に、ギリ

シャ国債の買いを手控える動きが広がった。

　１０年物ギリシャ国債と独連邦債の利回り格差は一時、４８４ベーシスポイント（ｂｐ）

に拡大し、ギリシャのユーロ加盟以来の最高水準を更新した。利回り格差はその後、

４７８ｂｐとなった。

　ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は、ＥＵおよびＩＭＦとの協議が２１日から始

まり、最低でも１０日続くと述べた。

　同国の公的債務管理庁（ＰＤＭＡ）は２０日、総額１９億５０００万ユーロ

（２６億３０００万ドル）の１３週物国債を発行した。利回りは３．６５％となり、

１月１９日に実施した前回の１．６７％から大幅に上昇した。ただ、前週行われた６カ月

と１２カ月物国債入札の利回り水準（４．５５─４．８５％）を下回った。

　今月２０日に償還期限を迎える８２億ユーロの債券が問題なく償還されるとの見方から、

ギリシャ国債利回りはやや低下した。

　独連邦債先物６月限は、４月の独ＺＥＷ景気期待指数が予想以上の大幅上昇と

なったことを受けて下落。米ゴールドマン訴追で前日下落していた株式市場の回復も独連

邦債を圧迫した。

　１１３０ＧＭＴ時点で、独連邦債先物６月限は１２３．５０。前日の終値は

１２３．７４だった。

　独連邦債１０年物利回りは１．２ｂｐ上昇し３．１０２％。

　同２年物利回りは前日比横ばいの０．９０８％。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　２１日　ロイター］