1658GMT 7日終盤
ユーロ/ドル
ドル/円
ユーロ/円
10日終値 前営業日終値
株 FT100 5387.42(+264.40) 5123.02
クセトラDAX 6017.91(+302.82) 5715.09
金 現物午後値決め 1196.50 1202.25
先物 現物利回り
3カ月物ユーロ(6月限) 99.245 (+0.160) 0.211(0.211)
独連邦債2年物 0.589(0.529)
独連邦債10年物(6月限) 125.59 (‐1.38) 2.941(2.792)
独連邦債30年物 3.712(3.521)
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<為替> ユーロが幅広い通貨に対して上昇。欧州のソブリン債危機の拡大を防ぐため
に政策当局が1兆ドル規模の緊急支援措置をまとめたことが好感されている。
<株式> ロンドン株式市場は急反発。5%強値上がりし、1日としては過去約1年半
で最大を記録した。1兆ドル規模のユーロ圏の緊急支援措置が発表され、投資家の債務不
安がひとまず和らいだ。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は264.40ポイント(5.16%)高の
5387.42。上昇率は2008年12月8日以降で最大。指数は前週、7.7%低下
していた。
ETXキャピタルのシニアトレーダー、ミック・ミルズ氏は「最近相場が急落していた
だけに、大規模な支援措置で投資家の間に安心感が広がった」と指摘。「ただ、債務懸念
が完全に払しょくされたわけではなく、英政局をめぐる不透明感も相場の重しになってお
り、不安定で神経質な状態はまだ続くだろう」と述べた。
銀行株の値上がりが目立ち、バークレイズ
キング・グループ
%上昇した。
イングランド銀行(英中央銀行)はこの日の金融政策委員会(MPC)で政策金利を予
想通り過去最低水準の0.5%に据え置くとともに、資産買い入れプログラムの規模も現
行の2000億ポンドに維持することを決めた。
保険株への買いも膨らみ、アヴィヴァ
ネラル
7.6─11.7%上昇した。
鉱山株も大幅高。カザキミス
欧州株式市場は急反発し、主要株価指数は1日としては1年5カ月超ぶりの大幅な上昇
を記録した。欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)が打ち出した1兆ドル規模の緊
急支援措置のもと、ユーロ圏の中央銀行が債券買い入れに着手していることを好感した。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は71.49ポイント(7.39%)
高の1038.91。1日の上昇率としては2008年11月24日以来の大きさ。商い
も活況で、出来高は90日平均の2.5倍超となった。同指数は前週、ギリシャの債務問
題拡大の懸念から週間で8.9%下落していた。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は258.71ポイント(10.35%)
高の2758.89。
金融株の上昇が目立ち、STOXX欧州600銀行指数<.SX7P>は14%上昇。
BNPパリバ
エテ・ジェネラル
保険株ではアクサ
ぞれ上昇した。
EU財務相理事会はこの日、ギリシャ債務危機の波及を阻止するため、IMFの支援を
得て約7500億ユーロ(1兆ドル)の緊急支援措置を打ち出した。ユーロ圏の中銀は政
府債の買い入れを開始し、欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏の政府債および民間債券
の購入に加え、米連邦準備理事会(FRB)との一時的な流動性スワップ枠を再発動する
ほか、段階的に終了していた流動性供給措置の一部を再開する方針を明らかにした。
ユーロ圏の緊急支援措置の恩恵を最も受けると見られる一部のユーロ圏諸国の株価は上
昇した。スペインのIBEX指数<.IBEX>は14.4%高、ポルトガルのPSI20指数
<.PSI20>は10.7%高、 イタリアの株式市場<.FTMIB> は11.3%高。
半面、BP
油流出事故に絡む費用が現時点で3億5000万ドルになったことを明らかにした。
<ユーロ圏債券> ユーロ圏周辺国の国債価格が上昇。欧州中央銀行(ECB)の国債
買い入れ決定が支援した。一方、週末に明らかになった欧州の緊急支援措置を受けて市場
に安心感が広がり、独連邦債に対する質への逃避の流れは後退した。
特にギリシャ国債に買いが入り、短期債がアウトパフォームした。2・10年債利回り
は大幅にフラット化し、一時長短金利の逆転が解消される場面があった。
ユーロ圏と国際通貨基金(IMF)がまとめた総額1兆ドル規模の緊急支援措置やEC
Bの国債買い入れ決定について、ギリシャの債務危機拡大リスクを後退させたとの声がア
ナリストから聞かれた。
緊急支援措置の発表を受けて金融市場に安心感が広がり、FTSEユーロファースト
300種指数<.FTEU3>は大幅に上昇した。ただ、措置の実施方法をめぐる疑問が依然残っ
ている。
野村証券で欧州金利戦略部門を統括する、チャールズ・ディーベル氏は「非常に目を見
張る内容だが、『実行が可能か』『どうやって支援費用を調達するのか』という疑問があ
る」と述べた。
トリシェECB総裁は国債買い入れ規模について明かさなかった。一方、ECB理事会
メンバーのウェーバー・ドイツ連銀総裁は購入規模は非常に限定的との見方を示した。
前週の市場でユーロ導入以来最高水準に拡大していたギリシャ、ポルトガル、スペイン
国債と独連邦債との利回り格差は縮小した。ユーロ圏周辺国債の保証コストも低下した。
ギリシャ国債10年物利回りは4.6%ポイント低下し8.2%。同2年物利回りは
13%ポイント低下し8.9%。
10年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り
日の1047ベーシスポイント(bp)から524ベーシスポイントbpに縮小。一時、
4月20以来の低水準となる450bpをつけた。
CMAデータビジョンによると、ギリシャ国債の5年物CDSスプレッドは556.8
bpと、前日のニューヨーク取引終了時の915.5bpから縮小した。CDSスプレッ
ド1bpは、債務1000万ユーロに対する保証料1000ユーロに相当する。
独連邦債先物6月限
しては2008年9月以来の大幅な下落となった。一時124.94まで値を下げる場面
もあった。
独連邦債10年物利回り
[東京 11日 ロイター]