[パリ 3日 ロイター] - フランスの後期印象派の画家ポール・ゴーギャンがタヒチ滞在中に描いた作品が、12月にパリで競売に掛けられる。少なくとも500万ユーロ(約5億8600万円)の値が付くと予想されている。
オークションに出品されるのは「Te Bourao II」と題され、1897年に描かれたとみられる油彩画。ゴーギャンが大作の「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」に取り組んでいた時期に描かれた、9つの絵画で構成されるシリーズの1つ。
「Te Bourao II」の匿名の所有者は、2007─2017年にこの作品をニューヨークのメトロポリタン美術館に貸与していた。この作品は9つの絵画のうち、個人が所有している唯一のもの。
競売会社Artcurialのディレクターは「ゴーギャンの『タヒチ時代』の作品のうち市場に出ているものは非常に少ない。著名な美術館や収集家が(入札に)関心を示すだろう」と語った。
ゴーギャンは1848年にパリで生まれ、1903年に死去した。パブロ・ピカソやアンリ・マティスなどにも影響を与えた。