[4日 ロイター] - 東京五輪の競泳でオーストラリアは同国史上最多9個の金メダルを獲得したが、その背景には選手のパフォーマンス向上を目的とした新しいデータ分析システムに切り替えたことがあった。
オーストラリア水泳連盟は、東京五輪の2年前に、クラウドコンピューティングプラットフォームであるアマゾンウェブサービス(AWS)とパートナーシップを結び、パフォーマンスデータをより効果的に活用することで優位性を得る試みを始めた。
同連盟のジェス・コロネス氏は、ロイターに「水泳では、結果を一元管理するデータベースがない」と話し、「通常、世界中の好成績をわかりやすく整理するためには、4つか5つの異なるウェブサイトを見なければならない」とした。
その上で「通常なら3つの異なる画面を見ながら、手作業でウェブページからデータを取り出し、エクセルに入力しなければならないが、AWSを利用することで自動化ができる」と、その効果を話した。
この新しいアプローチは選手にもコーチにも好評で、モバイルからAWSのダッシュボードにアクセスし、リアルタイムで確認することができる。同連盟では「データレイク」と呼ばれるオンラインストレージにデータを統合し、五輪では初めてリレーメンバーの選定やライバルチームの予想などに使用された。