[ニューヨーク 24日 ロイター] - 全米テニス協会(USTA)は24日、来週からスタートする四大大会の全米オープン(OP)本戦を前に、選手のメンタルヘルス問題に対応するための取り組みを行うことを発表した。
スポーツ界では昨今、選手のメンタルヘルスに注目が集まっている。女子テニスで世界ランキング2位の大坂なおみは今年5月、メディア対応の義務を巡り大会主催者と対立し、全仏OPを棄権。その後、数年にわたりうつ病に苦しんでいたことを明かした。
また東京五輪では、五輪で4つの金メダルを獲得したことのある米体操女子のシモーン・バイルスがメンタルヘルスに集中する必要があるとして複数の競技を棄権していた。
全米OPでは、出場する選手らが利用可能な大会の「包括的な医療サービスプログラム」の一環にメンタルヘルスの専門家や「クワイエットルーム」が含まれる。
全米OPの大会ディレクターは「新型コロナウイルスの影響で、選手を含む多くの人々がストレスや感情に悩まされ、メンタルヘルスへの意識向上に関する問題は、パンデミック(世界的大流行)を通じて表面化された」とコメント。
USTA筆頭副会長のブライアン・ハインライン氏は「私たちの目標は、アスリートが足首の捻挫と同じように、メンタルヘルスのサービスを気軽に受けられるようにすること。私たちは健康を促進する環境を提供する」と語った。