[ロンドン 15日 ロイター] - 英国のジョンソン首相は15日、内閣改造を実施した。保守党として初めて女性を外相に任命した一方、批判を受けている閣僚を外し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後の生活水準を高めるという政府の課題に専念することを目指す。
数カ月にわたり複数の閣僚がミスや失態で批判されてきたが、ジョンソン氏は「レベルアップ」という課題を進めるための変更に着手。ジョンソン氏は、地域の不平等に取り組むことを優先事項としてきたが、新型コロナにより2019年の公約が実行できていなかった。
ラーブ外相を解任し、後任にトラス国際貿易相を起用。ラーブ氏は新たに副首相兼司法相に任命された。国際貿易相の後任にはトレベリアン・エネルギー・気候変動相が就く。スナク財務相は留任した。
ラーブ氏を巡っては、イスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの首都カブールに侵攻している最中にクレタ島で休暇を過ごしていたため、辞任を求める声が高まっていた。
このほか、ゴーブ内閣府担当相(国務相)を住宅相に任命。後任にはバークレー元欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)担当相が就任する。
また、ウィリアムソン教育相、バックランド司法相、ジェンリック住宅相が解任された。
ジョンソン氏の報道官は記者団に対し「国民も優先事項の実現を求めており、首相は最適なチームを確保したいと考えている」と述べた。
ウィリアムソン氏は、パンデミックの際の休校や試験への対応、会った黒人のスポーツ選手を別の選手と混同したことが批判されていた。
ジェンリック氏は、保守党の寄付者が提案した開発に関わったことが非難を浴びた。