[ソウル 11日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は10日、朝鮮労働党創建76周年に合わせて演説し、厳しい経済状況に直面する国民の生活水準の向上に取り組むよう党の幹部らに指示した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が11日伝えた。
平壌で行われた記念式典では、アートパフォーマンスが披露されたほか、花火が打ち上げられたが、大規模な軍事パレードは行われなかったもよう。
金氏は演説で、北朝鮮は「国家経済の調整と発展に向けた大きな課題」に直面していると発言。「厳しい状況下でも、かつてないほど重要な任務を遂行するには党全体が結束するしかない」と訴えた。
また、党の幹部に対しては、特権や優遇を望むべきではなく、「自らの仕事が国民の利益を侵害していないか、国民に迷惑を掛けていないか、常に留意すべきだ」と語った。
演説は主に党に関する内容だった。
北朝鮮経済は、核開発を巡る国際社会からの制裁に加え、度重なる豪雨・洪水被害で疲弊している。
国連の北朝鮮人権状況特別報告者は、新型コロナウイルスが流行する中、国際的に孤立している北朝鮮で飢餓が起きるリスクがあるとの報告書をまとめた。