[東京 19日 ロイター] - 政府は2021年度補正予算案で防衛費を7000億円超計上する見通しだ。補正としては過去最大。東アジアの安全保障環境が緊迫を続けるなかで防衛費を前倒しで積み増すことが重要と判断した。複数の政府・与党関係者が明らかにした。
22年度予算概算要求に盛り込んだ哨戒機や輸送機、機雷などを前倒しで調達する。21年度の当初予算5兆3422億円と合わせると、21年度の防衛費は6兆円を上回る可能性がある。
菅義偉前首相が4月に訪米した際にまとめた日米首脳の共同声明では「日本の防衛力強化への決意」が盛り込まれた。北東アジアでは台湾海峡や朝鮮半島などで安全保障上の懸念があるなか、米国からも日本の防衛力強化が期待されており、岸田文雄政権としても防衛力を早期に充実させる姿勢を示したものとみられる。