[北京 4日 ロイター] - 中国の北京市当局は4日、石炭消費の削減、交通部門からの排出の削減、重工業施設の移転などの取り組みの結果、昨年に初めて大気質の国家基準を満たすことができたと発表した。
中国は2014年、北京をはじめとする各地で発生した有害なスモッグが人々の怒りを招いたことを受け、大気汚染との戦いを宣言した。
当局によると、有害な微小粒子状物質「PM2.5」の北京における2021年通年の平均値は1立方メートル当たり33マイクログラムと、前年比で13%減少し、中国の暫定基準値(35マイクログラム)を初めてクリアした。
ただ、世界保健機関(WHO)の推奨値である5マイクログラムは依然として大きく上回っている。
北京市生態環境局の于建華・副局長は、過去10年間の市の取り組みとその改善スピードを「前例がない」と表現。「全ての地域、全ての部門が協力し、社会全体を組織して、北京の大気質の包括的な改善を達成した」と述べた。
北京は2015年、22年の冬季五輪開催を機に、環境の改善を約束。習近平国家主席は「グリーン」な大会の開催を誓っていた。