[4日 ロイター] - フィギュアスケート男子の元全米王者アダム・リッポン氏(米国)は、国際オリンピック委員会(IOC)が2022年冬季五輪の開催国を中国に決定したことについて「不品行に褒美を与えたようなもの」と批判した。
4日に開幕した北京冬季五輪は、中国政府によるチベット人やウイグル人に対する人権侵害が問題視されており、同地を開催国に決めたIOCも人権団体などから批判を受けてきた。
2018年の平昌大会で銅メダルに輝き、北京では女子の米国代表マライア・ベルのコーチを務めるリッポン氏はロイターの電話取材に対し、「中国の人々はきっと素晴らしい大会を開催すると思うし、みんなの安全を可能な限り確保することだろう」と語った。「しかし、人権という意味では、私たちは共産主義国に立ち入っている」と述べた。
その上で「五輪開催都市を決定する際、IOCはもっと規制をすべき。彼らは多くの人を巻き込んでいるのだから」とし、IOCが中国を開催国に決定したことを「不品行に褒美を与えたようなものだと私は思ってしまう。常に、開催国がより良くなるために(五輪が)役立つことを望むのに、中国での人権侵害を考えると、なぜ大会開催が許されたのか疑問」と続けた。