[23日 ロイター] - 女子サッカーの米国代表チームで正ゴールキーパーを務めたホープ・ソロは23日、同国女子代表が男子代表との賃金格差解消を求めていた米国サッカー連盟との訴訟に和解することで合意したことについて、喧伝されているような大勝利ではなかったとの見解を示した。
米国女子代表チーム(USWNT)と米国サッカー連盟(USSF)は22日に合意を発表。女子選手に2200万ドル(約25億円)の和解金が支払われる。連盟はワールドカップ(W杯)や親善試合を含む全ての試合やトーナメントで男子代表と同額の賃金を女子代表にも約束した。
だがソロは「詳細を見てほしい。新労使協定の交渉次第となっている」と指摘。「そんなものはまだ存在しないし、何も保証されていない」と懸念を示した上で、「そもそも選手たちが対等な労使協定を結ぶ交渉に成功していれば、連盟を訴えることもなかったはず」と続けた。
さらに、これまでW杯優勝や五輪での金メダル獲得に貢献してきたソロは、「一部の選手たちに対する未払相当額の支払い」と同一賃金は別問題だと主張。「この和解は大勝利ではない。心が痛むし、腹立たしい」としている。