[3日 ロイター] - ボクシングの元ヘビー級王者で、現在はウクライナ首都キエフの市長を務めるビタリ・クリチコ氏が3日、同じく元ヘビー級チャンピオンの弟ウラジーミル氏と共にロイターの取材に応じ、母国ウクライナを守るために徹底抗戦する構えを見せた。
ビタリ氏は、ロシア軍による侵攻のさなかにあるキエフからスカイプを介して、「このウクライナに対する戦争で数千、すでに数万人の人々が殺されている。そして、残念ながらこの数は増える一方だ」とコメント。それでも「われわれは降伏するつもりはない。われわれに撤退する場所はないのだ」と続けた。
ビタリ氏によると、キエフではすでに人口約300万人のうち、半分程度が避難。多くの孤児もポーランドとドイツに避難させたという。
同氏は「状況は緊迫しており、人々は心配している。住宅地や重要なインフラを攻撃する弾丸が絶えない。街には平和と平和な空が必要だ」とし、キエフ市民は空襲警報が鳴りやまないため、ここ1週間は地下室に閉じこもっていると明かした。
そして、ロシアのプーチン大統領はキエフも包囲しようとしていると述べ、ロシア人に対して「あなた方は、ソビエト連邦を復活させるという野心を持った男の道具だ。一人の男の野心のために、われわれは非常に大きな代償を払っている」と、プーチン大統領へ異議を唱えるよう呼び掛けた。