[3日 ロイター] - サッカーのイングランド・プレミアリーグ、リーズの新監督に就任したジェシー・マーシュ氏(48)は3日、米テレビのドラマシリーズ「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」がイングランドの米国人監督に対する偏見をなくす手助けにはなっていないと語った。
「テッド・ラッソ」は、アメリカンフットボールのコーチが英国で未知のサッカー監督になって奮闘する様子を描いた作品で、米テレビ界最高の栄誉とされる第73回エミー賞ではコメディー部門で作品賞を含む複数の賞を獲得した。
マーシュ氏はオーストリア1部のザルツブルクに2度、リーグとカップ戦の2冠をもたらした実績があり、その後はドイツ・ブンデスリーガのライプチヒも率いた。今週にマルセロ・ビエルサ前監督の後任として、リーズの指揮官に就任。米国人監督としては唯一、今季のプレミアリーグでチームを率いることになる。
英国ではサッカーを「フットボール」と呼ぶが、米国では「サッカー」と呼ばれている。同氏は報道陣に対し、「(米国人監督に対する)偏見はあると思う。テッド・ラッソが手助けになっているとは思えない。ドラマを見たことはないが分かる。人々は『サッカー』と言う単語を聞くのが嫌いだ」とコメント。
その一方で、「米国ではどんどんイングランドのサッカーに適応してきている。欧州で得られる経験を私たちが持っていないと考えるのは理解できるし、正直それは正しい」としつつも、「私が欧州に来て、ドイツ語を学び、新しい文化に適応しようとしたのはそれが理由。サッカーを指導するのはここで5カ国目。時には自分のコンフォートゾーンを飛び出し、成長するために挑戦し、新しいことを学ぶ」と続けた。