[24日 ロイター] - 米国のサリバン駐ロシア大使は、ウクライナ紛争における不測の事態に対応するため、米政府はロシア国防省とより直接的な連絡チャンネルを持ちたいと考えていると述べた。ロシアの独立系新聞「ノーバヤガゼータ」が24日、同大使の発言を公表した。
サリバン大使によると、偶発的な核衝突を防ぐために冷戦時代に設置された米ロ間の緊急ホットラインは現在も存在。ただ「ウクライナに関連する問題を巡り、特にロシア国防省幹部と一段と直接的に交流するためのホットラインの設置を望んでいる」と述べた。
その上で「すでに取り組みが開始されている」とし、「両国の軍隊はこうした連絡チャンネルをシリアの紛争防止に利用した」と指摘。米国はロシアとの関係を絶つことも、モスクワの大使館を閉鎖することも考えていないとし、「最終的にはロシアと米国は正常な関係に戻る。今年や来年には実現しないかもしれないが、いつかは実現する」と語った。
ロシアは米国がロシアを弱体化させるためにウクライナを利用しているとしているが、サリバン大使はこうした見解を否定。ウクライナに何が必要かは、ウクライナ政府と国民が判断すると述べた。ただ、ウクライナは民主的に選ばれた政府を持つ独立国であるとロシアを説得するのは難しい場合もあるとの考えを示した。