[キーウ/KONSTYANTYNIVKA(ウクライナ) 3日 ロイター] - ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は、東部ルガンスク州の最後の要衝リシチャンスクを巡る戦闘が週末に激化する中、同市が陥落する可能性を排除しなかった。
ロシア軍は先月、ドネツ川を挟んで対岸に位置する都市セベロドネツクを制圧した。
親ロシア派勢力「ルガンスク人民共和国」の関係者はロシアのテレビ局に対し「リシチャンスクを支配下に置いた」と語った。その上で「まだ解放はされていない」とも述べた。
ロシアのメディアは、リシチャンスクで親ロシア派兵士らが旗を振り歓声を上げている映像を流したが、ウクライナ国家親衛隊の報道官は、同市は依然としてウクライナ軍が支配していると言明。「現在、リシチャンスク市付近で激しい戦闘が行われているが、まだ包囲されていない」と語った。
アレストビッチ顧問は、ロシア軍がドネツ川を渡り北から同市に接近しているとし「これはまさに脅威だ。いかなる結果も排除しない。一両日中に事態はより明確になるだろう」と述べた。
2日にはウクライナ南部の黒海に面した港湾都市オデーサ(オデッサ)に隣接するミコライウ市でも大規模な爆発が起きたと市長が明らかにした。
爆発の原因は現時点では明らかになっていないが、ロシアは軍の司令部を攻撃したと発表している。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2日のテレビ演説で、勝利への道は「非常に困難」だが、ウクライナの人々は「侵略者」に損害を与えるべく、決意を維持する必要があると呼びかけた。