[ロンドン 12日 ロイター] - 英政府は12日、イングランドの一部地域で干ばつを公式に宣言した。高温で乾燥した天候が続く中で山火事が発生し、インフラに悪影響が及んでおり、家庭では水の使用が制限される。
環境庁によると、イングランドで2018年以来となる干ばつ宣言に伴い、水道会社は水の供給を維持するための管理を含め、乾燥した天候が農家や環境に与える影響を管理する取り組みを強化する。
水道会社のヨークシャー・ウォーターは12日、今月26日からホースパイプの使用のほか、庭の水まきや洗車、子供用プールの水くみなどを禁止すると発表した。同社は約230万世帯と企業約13万社に供給している。
イングランドでは7月に90年弱ぶりに気温が摂氏40度を超え、気候変動の影響が再び注目されている。
英気象庁によると、イングランドとウェールズの一部は4日間の「極度の熱波」警報の最中で、健康に被害が出る恐れがあるとする別の警告の期間が今月16日まで延長された。
イングランド南部の気温は、12日の1200GMT(日本時間午後9時)までに摂氏32度を超え、さらに上昇すると予測されている。東部エセックス近郊の山火事の様子がテレビで放映された。
異常気象は今後も続く見込みで、気象庁は14日と15日に激しい降雨や雷雨を予想しており、洪水も発生する恐れがある。
英国での7月の熱波は、鉄道の線路や空港の滑走路に被害をもたらし、山火事を引き起こした。