[ワシントン 22日 ロイター] - 米プロバスケットボール協会(NBA)の元スター選手、デニス・ロッドマン氏は、ロシアで身柄を拘束されている女子米国代表ブリトニー・グライナー選手(31)の解放を目指してロシアを訪問すると報じられているが、米政府はこれを懐疑的に見ているという。関係筋が22日、明かした。
グライナー選手は五輪で2回金メダルを獲得した経験を持つ、米女子プロバスケットボール協会(WNBA)のスター選手で、禁止薬物を所持していた罪でロシアの裁判所が今月に禁錮9年の実刑判決を言い渡した。
バイデン米大統領はグライナー選手に対する判決については「容認できない」とコメント。政府は釈放と引き換えに、米国で禁錮25年の刑で服役しているロシアの元軍人、ビクトル・ボウト受刑者の釈放をロシア側に提案している。
ロッドマン氏は20日、NBCニュースに対し、グライナー選手の解放を求めてロシアに行く予定だと発言。「彼女を助けるため、ロシアに行く許可を得た」とし、「できれば今週中に行きたいと思っている」と話した。同氏がどこから許可を得たのかについては報じられていない。
バイデン政権の高官はロッドマン氏の動きについて、政府は容認していないと明言。「政権がロシア側に重大な提案をしたことは公になっており、確立されたチャンネル以外での交渉は釈放に向けた努力を複雑にし、妨げる可能性が高い」と述べた。
また高官は、国務省が国民に対しロシアへの渡航自粛勧告を出したとも述べた。 *動画を付けて再送します。