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ウクライナ大統領、クリミア奪還を強調 「自国で決めた方法で」

発行済 2022-08-23 23:15
更新済 2022-08-24 03:27
© Reuters. ウクライナのゼレンスキー大統領は、クリミア半島の脱占領が「最大の反戦の一歩」であり「世界の法と秩序」の再構築に向けた一助になると言明した。23日、キーウで撮影。(2022

[キーウ(キエフ) 23日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島の返還を目指す外交枠組み「クリミア・プラットフォーム」の国際会議で、「ウクライナが決めた方法」でクリミアを奪還すると表明した。

ゼレンスキー大統領は記者会見で「クリミアを取り戻す。われわれの領土であり、他国との協議なしにわれわれが正しいと決めた方法で取り戻す」と言明した。

さらに、ロシア政府を「落ち着かせる」ために、既存の最前線を凍結する提案には同意しないと断言。「戦争疲れ」を見せないよう、世界に呼びかけた。

冒頭演説では、クリミア半島の脱占領が「最大の反戦の一歩」であり「世界の法と秩序」の再構築に向けた一助になると語った。

会議には約60の国および国際機関の代表や、岸田文雄首相ら40人近くの各国首脳が出席した。

ゼレンスキー大統領は「全てはクリミアから始まり、クリミアで終わる」とし、「恐怖を克服し、われわれの地域や欧州、全世界に保証と安全を取り戻すため、ロシアの攻撃との戦いで勝利することが必要と100%確信している」と語った。

その上で「クリミアを占領から解放する必要がある」と強調。「それは世界の法と秩序の蘇生だ」とし、「ウクライナのクリミア奪還は、欧州における安全と正義の回復に向けた歴史的な反戦の一歩となる」と訴えた。

また、ロシアが掌握するウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所の危機に言及し、国際原子力機関(IAEA)の視察団派遣を要請。同時に、視察団がクリミアを通過してザポロジエ原発に向かうロシア側の提案に反発し、「そうなれば、ウクライナの法律に基づき、IAEAがウクライナに来ることはできない」と述べた。

参加者のほほ全員がオンラインで参加する中、直接参加したポーランドのドゥダ大統領は、ロシアの侵攻から目を背けてはいけないとしたほか、ロシアとの取引が従来通りに戻ることはあり得ないと指摘。「グダニスクがポーランドの一部であるように、クリミアは昔も今も、そしてこれからもウクライナの一部だ」と述べた。

ジョンソン英首相は、14年のロシアによるクリミア併合は「今日の戦争の直接的な前兆だった」とし、ロシアがクリミアを「武装キャンプ」に変え、ウクライナの他の領土を脅かしていると非難した。

フランスのマクロン大統領は、欧州以外の各国に対しウクライナへの支援を要請した上で「これはわれわれの普遍的な価値観に関することだ」と述べた。

これとは別に、ウクライナのシュミハリ首相は、ロシアの侵攻以来の海外からの支援が140億ドルに達したとした上で、今年末までに海外のパートナー国からさらに120億─160億ドルの支援を受け取ることを望んでいると発表した。

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