[ワシントン 4日 ロイター] - 米ホワイトハウスによると、バイデン大統領は4日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、6億2500万ドル規模の追加軍事支援を行うと明らかにした。支援には高機動ロケット砲システム「ハイマース」が含まれる。
ホワイトハウスの声明によると、バイデン大統領はロシアによるウクライナ領土の併合を決して認めないと強調。さらに「必要な限り、ロシアの侵攻から自国を守るウクライナへの支援を継続する」ことを約束した。
電話会談にはハリス副大統領も参加した。
今回の支援策はロシアによるウクライナ東・南部4州の併合宣言以降で初めてのもの。また国内余剰兵器の移送を許可する緊急時大統領在庫引き出し権(PDA)に基づく支援策で、このような支援はウクライナ軍が大きな戦果を得た9月中旬以降で2回目となる。
米国務省の発表によると、今回の軍事支援にはハイマース4基とそのロケット弾、りゅう弾砲32基とその弾薬7万5000発、耐地雷・伏撃防護車両(MRAP)200台、クレイモア地雷などが含まれる。
ブリンケン国務長官は声明で「ロシアの偽りの住民投票や併合の試みから、ロシアが占拠していたウクライナ領土における民間人に対する残虐行為という新事実まで、最近の展開はわれわれの決意を強めるだけだ」と述べた。
今回の支援により、ロシアがウクライナに侵攻した2月24日以降の米国の安全保障支援は168億ドル以上となる。