［東京 ２５日 ロイター］ - 岸田文雄首相は２５日、事実上更迭した山際大志郎経済財政・再生相の後任に後藤茂之前厚生労働相を起用すると表明した。首相官邸で記者団に述べた。
後藤氏を起用する狙いについて首相は「政治経験の豊富さ、説明能力の高さ、経済社会の変革に向けての情熱の３点を重視して即戦力として（後藤氏に）お願いすることにした」と語った。
そのうえで岸田首相は「不透明さを増すマクロ経済政策運営、スタートアップ政策、新しい資本主義の具体化、コロナ対策と経済財政担当大臣の所掌は幅広い」とし、「こうした課題に向けて取り組んでもらえる人材であると考えてお願いした」との考えも述べた。「多岐にわたる重要課題に中心となって取り組んでもらえることを期待している」とも語った。
近く閣議決定する総合経済対策にも触れ、「各党から提案を受け、すでに与党で調整を行い、最終段階にある状況」との認識も示した。予定通り今月末に取りまとめを行う考えを示した。
山際氏の後任となる後藤前厚労相には「取りまとめられた経済対策をしっかりと国民に説明し、実行していく中心的役割果たしてもらう」とした。後藤氏について「情熱を持った人。決して財務省的な、世の中で言う財務省的な政策にこだわる人物ではない。財務省にかかわらず幅広く経済社会の変革にむけて取り組んでもらえる人物と確信している」との私見も述べた。