[ベルリン 17日 ロイター] - ドイツ政府は17日、辞任したランブレヒト国防相の後任にニーダーザクセン州内相のボリス・ピストリウス氏(62)を指名した。19日に正式に任命される。
ピストリウス氏はショルツ首相と同じ社会民主党(SPD)に所属し、2019年にはSPD党首選に出馬した経歴を持つ。1980年代初めに兵役を終え、安全保障問題では強硬路線を取ることで知られている。
正式任命前の声明でピストリウス氏は軍に対し「私はこの任務の重要性を認識している」と述べ、自身を信頼して欲しいと呼びかけた。ただ、この声明ではウクライナ向け武器提供に関する言及はなかった。
ショルツ首相はピストリウス氏を、友人でありよき政治家であると評した。
このところ西側同盟国から、独製戦車「レオパルト」をウクライナに提供するよう圧力が強まっており、その決断はピストリウス氏にゆだねられることになる。ポーランドとフィンランドは、独政府が再輸出を承認すればレオパルトをウクライナに提供すると述べている。
ただ独政府は、そうした動きは戦争のエスカレーションと見なされる恐れがあるとして、提供の承認には慎重だった。
西側諸国は20日、独にあるラムシュタイン米空軍基地でウクライナ向け軍事支援を協議する会合を開催する。これに先立ち、ピストリウス氏は19日にオースティン米国防長官を迎える予定となっている。