[マドリード 30日 ロイター] - スペイン・サッカー連盟(RFEF)は30日、同国1部のアトレチコ・マドリードに対し、観客による差別行為があったとしてホームでの2試合についてスタンドの一部を閉鎖して行うよう命じた。
問題となったのは27日に行われた国内リーグのアトレチコ─ビルバオ戦。ガーナ人の両親を持つビルバオのスペイン代表FWニコ・ウィリアムズに向けて人種差別的なやじが飛んだため、主審がプロトコルに従って一時試合を止める場面があった。
RFEFはアトレチコに対し、南スタンドの一部に観客を入れずにホーム2試合を開催するよう通告。罰金のほか「閉鎖したエリアには、サッカーにおける暴力的行為、人種差別的行為、外国人排斥、不寛容な行為を非難し、フェアプレーを支持するメッセージを目に見える形で掲示すること」も命じた。
同国サッカー界では人種差別問題が頻繁に発生。3月にはセビリアのキケ・サンチェス・フローレス監督とマルコス・アクーニャが試合中に差別的な暴言を浴びた。レアル・マドリードのビニシウス・ジュニオールは何度も被害に遭っており、リーグが過去2シーズンで当局に届け出た事件は16件に上る。