[ワシントン 2日 ロイター] - バイデン米大統領は2日、全米各地の大学でパレスチナ自治区ガザでの戦闘を巡る抗議活動が拡大する中、「抗議する権利はあるが、混乱を引き起こす権利はない」と言明した。
バイデン大統領は演説で「平和的な反対意見は民主主義にとり不可欠」としつつも、「反対意見が混乱を招いたり、他者の権利を否定してはならない」と強調。建造物などの破壊行為は「平和的な抗議ではない。法律違反だ」とし、暴力は容認されない点を強調した。
米各地の大学で広がる反戦デモは一部で激化し、多くの逮捕者が出ている。しかし、バイデン氏はこれまで直接コメントをしておらず、事態の対応を巡り批判が強まっていた。
11月の大統領選にも影響が及びかねないことから、この日の演説では反ユダヤ主義を非難しつつ、若者の抗議する権利を支持し、双方に配慮する見解を示した。
また記者団に対し、混乱収束に向け、州兵を派遣することには否定的な見方を示したほか、大学でのデモ拡大によって中東政策の見直しは迫られていないと述べた。