Amanda Perobelli Leonardo Benansatto
[エルドラドドスル(ブラジル) 7日 ロイター] - ブラジル南部リオグランデドスル州の当局によると、先週から続く豪雨により発生した洪水で、7日までに90人の死亡が確認され、131人以上と連絡が取れなくなっている。15万5000人が家を失い避難を余儀なくされている。
交通が寸断されて多数が自宅で孤立しているが、ヘリコプターやボートで救助する作業は難航している。
州の主要河川グアイバ川は観測史上最高の水位を記録し、堤防が決壊。水や電力の供給に影響が出ており、被害は州全体で140万人以上に及んでいる。
州都ポルトアレグレやその郊外では、電力会社が安全のため洪水被害地域で送電を停止したため、約50万人が停電の状況下にある。
全国電力系統運用者(ONS)によると、豪雨のため水力発電用ダム5カ所と送電線の稼働を停止した。
JPモルガンのエコノミストは洪水の影響について、国内総生産(GDP)成長率を小幅に下押しし、リオグランデドスル州で生産されるコメの価格上昇によりインフレ率をわずかに押し上げると予想。
政府は、コメを輸入して相場安定を図る方針を示している。
豪雨と洪水により重要インフラが損壊しただけでなく、穀物畑が浸水し、家畜が死ぬなどの被害も出ている。