Kate Abnett
[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」(C3S)は8日、4月の平均気温が15.03度で同月として観測史上最高となり、11カ月連続で記録を更新したと発表した。
4月を含む12カ月の世界の平均気温は、産業革命前の1850─1900年の平均を1.61℃上回り、過去最高となった。
記録的な海面水温に達した数カ月を含め極端な現象が見られたことから、科学者らは、人間の活動により気候システムが転換点に至ったかどうかの調査を開始。
サハラ砂漠南部のサヘル地域で4月に数千人の死亡につながった可能性のある熱波が発生したことなど、いくつかの特定の極端な天候について既に気候変動が原因と確認している。
気候変動は化石燃料の燃焼による温室効果ガスの排出が主な原因だが、ここ数カ月、東太平洋の海面温度が上昇するエルニーニョ現象も気温を押し上げている。
C3Sの上級気候科学者ジュリアン・ニコラス氏は、「多くの科学者が、気候システムが変化しているかと危惧していると思う」と語った。