[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な値動きとなる中、反落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)はこの日、予想通り0.50%ポイントの利上げを発表したが、最新の金利見通しが引き上げられたことで警戒感が広がった。
FRBは13─14日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.50%ポイント引き上げ、4.25─4.50%とした。同時に発表した新たな金利見通しでは、2023年末のFF金利予想中央値が5.1%と、9月の予想(4.6%)から上昇。少なくとも0.75%ポイントの追加利上げが実施されることを示唆した。
パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、現時点の焦点はインフレ率を2%の目標に戻すために政策スタンスを十分に制約的にすることだと述べ、利下げについて言及するのは時期尚早との見解を示した。
13日に発表された11月の消費者物価指数(CPI)で伸びの鈍化が示されたことを受け、市場では来年の利上げ停止観測が高まっていた。
スパウティング・ロック・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、リース・ウィリアムズ氏は、FRB当局者が積極的なドットチャートを用いて緩和観測をけん制している可能性があるとの見方を示した。
今年は世界の主要中央銀行による積極的な利上げを受けて世界景気後退への懸念が高まり、株式などリスク資産を圧迫している。
米主要株価3指数は現在の水準で今年を終えれば、年間で2018年以来の下落となり、下落率は金融危機に見舞われた2008年以来の大きさとなる。
この日はヘルスケアを除くS&P500の主要セクターがいずれもマイナス圏で取引を終え、金融の下げが1.29%と最大だった。
個別銘柄ではテスラが2.58%安。ゴールドマン・サックスのアナリストが目標株価を引き下げた。
通信サービスのチャーター・コミュニケーションズも16.38%急落。高速インターネット網への大規模投資計画を受けて目標株価が引き下げられた。
米取引所の合算出来高は121億5000万株。直近20営業日の平均は105億5000万株。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.39対1の比率で上回った。ナスダックでも1.42対1で値下がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33966.35 -142.29 -0.42 34086.07 34395.65 33704.17
前営業日終値 34108.64
ナスダック総合 11170.89 -85.93 -0.76 11248.09 11352.09 11065.24
前営業日終値 11256.81
S&P総合500種 3995.32 -24.33 -0.61 4015.54 4053.76 3965.65
前営業日終値 4019.65
ダウ輸送株20種 14277.63 +85.72 +0.60
ダウ公共株15種 994.79 -2.35 -0.24
フィラデルフィア半導体 2777.27 -44.26 -1.57
VIX指数 21.14 -1.41 -6.25
S&P一般消費財 1078.04 -7.89 -0.73
S&P素材 513.45 -5.76 -1.11
S&P工業 851.42 -1.60 -0.19
S&P主要消費財 795.43 -0.58 -0.07
S&P金融 573.74 -7.52 -1.29
S&P不動産 244.09 -2.50 -1.01
S&Pエネルギー 652.33 -4.21 -0.64
S&Pヘルスケア 1628.65 +2.35 +0.14
S&P通信サービス 166.72 -1.44 -0.86
S&P情報技術 2337.75 -20.24 -0.86
S&P公益事業 366.41 -0.59 -0.16
NYSE出来高 11.27億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 27925 - 155 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 27890 - 190 大阪比