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イーレックス Research Memo(6):上方修正後の2017年3月期通期見通しも超過達成の可能性

発行済 2017-03-08 17:06
更新済 2017-03-08 17:34
イーレックス Research Memo(6):上方修正後の2017年3月期通期見通しも超過達成の可能性
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■今後の見通し

1. 2017年3月期通期見通し
イーレックス (T:9517)は2017年3月期第3四半期決算を受けて、通期見通しを上方修正した。
今通期の修正予想は、売上高31,548百万円(前期比37.9%増)、営業利益3,758百万円(同118.1%増)、経常利益3,457百万円(同114.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,000百万円(同79.7%増)となっている。


従来予想との比較では、売上高は1,918百万円(5.7%)下方修正されたが、営業利益は1,094百万円(41.1%)上方修正された。
経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も、それぞれ41.0%と40.3%、上方修正された。


今通期見通しについて売上高は燃料価格の下落によりJEPXに販売する卸電力価格も下落し、その影響で未達となる見通しだ。
一方、利益は利幅と販売数量の積で決まるが、販売数量が顧客数の増加に伴い伸びるなか、利幅はJEPXでの卸電力価格下落のために拡大し、利益が増加する見通しという構図だ。


2017年3月期の大きな注目点の1つは、2016年11月に商業運転を開始した佐伯発電所の稼働にあると弊社ではみている。
ポイントは2つで、1つは設備の稼働状況であり、もう1つは発電した電力の販売先の問題だ。
最初の稼働に問題については、同じ形式の土佐発電所のオペレーション・ノウハウを活用できるため、操業トラブルのリスクは小さいと弊社では考えていたが、現実にもこれまでのところ順調な操業が続いている。


一方、発電した電力の販売については、土佐発電所と佐伯発電所とを合わせた自社発電の供給電力量が、高圧・低圧両分野の顧客の需要量を上回っているため、一部はJEPXでの卸売に回っている状況だ。
このこと自体は当初から予定されたことであり、現状に問題があるわけではない。
しかし、卸売価格よりも小売価格のほうが単価が高いため、可能な限り早期に佐伯の発電分を満たすだけの顧客を獲得することが重要だ。
顧客件数について、高圧分野は月間200~400件ペースでの増加が続いている。
低圧分野については同社自身が2017年3月末で53,000件という目標を掲げているほか、一部の報道では2018年3月末に120,000件という見通しが示されている。
弊社では、土佐・佐伯両発電所での自社発電分を全量小売りで消化できるだけの顧客需要が積み上がってくるのは、2019年3月期中になるとみている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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