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パンチ Research Memo(3):円高で売上高は伸び悩むも現地通貨ベースでは好調を持続、過去最高益を更新

発行済 2017-07-04 15:43
更新済 2017-07-04 16:00
パンチ Research Memo(3):円高で売上高は伸び悩むも現地通貨ベースでは好調を持続、過去最高益を更新
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■業績動向

1. 2017年3月期の業績概要
パンチ工業 (T:6165)の2017年3月期の連結業績は、売上高が前期比0.3%減の36,648百万円、営業利益が同0.2%増の1,990百万円、経常利益が同12.5%増の1,874百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.1%増の1,375百万円と減収増益決算となり、利益ベースでは連続で上場来最高益を更新した。


売上高が微減にとどまった主因は、為替レートが円高に推移したことによる。
特に海外売上高の大半を占める中国の為替レートが前期の19.2円/RMBから当期は16.5円/RMBと約14%の円高となったことが大きく影響した。
地域別の売上高は中国向けが前期比2.1%減、その他地域向けが同0.2%増となったが、為替の影響を除くと、それぞれ13.5%増、13.9%増と2桁成長と好調に推移した。
円高による売上高の影響額は合計で約3,250百万円の減収要因と試算され、為替の影響を除けば全体の売上高は前期比8.5%増収となっていた。


営業利益の増減要因を見ると、売上高の減小に伴う利益減で29百万円、販管費の増加で10百万円の減益要因となったが、原価率改善により43百万円の増益要因となり、合計では若干の増益となった。
原価率については熊本地震の影響により国内工場が悪化したものの、海外工場の原価率が稼働率の上昇や特注品の受注増により改善したことが良化要因となっている。
また、販管費については、海外子会社分が円高の影響で目減りしたが、研究開発費の増加(前期比+17百万円)に加えて、リバースエンジニアリング事業やベトナム工場立上げのための費用増などが増加要因となった。
ちなみに、販管費のうち同社本体の販管費は約半分の40億円強を占めており、残りの大半は中国を中心とする海外子会社分となっている。
円高分の影響をそのまま当てはめると、販管費における円高の影響額は5億円強の目減り要因になったと推計される。


経常利益が前期比12.5%増益と営業増益率よりも大きくなったが、これは為替変動による業績への影響を抑えるため通貨オプション等のリスクヘッジを実施し、営業外の為替差損が前期の293百万円から当期は89百万円に縮小したことが主因となっている。
また、会社計画に対して売上高、利益ともに上回ったが、これは為替前提レート15.4円/RMBに対して、円安で推移したことによる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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