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56.23円高の22934.58円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。
12日の米国市場ではダウ平均が1ドル安となる一方、ナスダック総合指数は上昇するなど高安まちまちだった。
米朝首脳会談で両国首脳が共同声明に署名したことが一定の評価を受けて買いが先行したものの、翌日発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑から様子見ムードとなった。
本日の日経平均もこうした流れを引き継ぎ17円高と小動きでスタートしたが、円相場が弱含みで推移していることなどから、前場には
22976.93円(98.58円高)まで上昇する場面があった。
個別では、ソフトバンクG (T:9984)が2%を超える上昇で日経平均のけん引役となったほか、トヨタ自 (T:7203)、日本電産 (T:6594)、JT (T:2914)などがしっかり。
東海カーボ (T:5301)や資生堂 (T:4911)は小高い。
また、「40年ぶりにブレーキの新たな基本構造を開発した」などと報じられた曙ブレーキ (T:7238)や、第1四半期決算が好感されたミサワ (T:3169)がストップ高水準まで買われた。
一方、任天堂 (T:7974)が売買代金トップで7%安と急落。
米ゲーム見本市でのプレゼンテーションを受けて、来年発売の新作に対する期待が後退したようだ。
SUMCO (T:3436)やローム (T:6963)は3%超下げており、ファーストリテ (T:9983)などもさえない。
セクターでは、海運業、不動産業、その他金融業などが上昇率上位。
半面、その他製品、鉱業、石油・石炭製品などが下落率上位となった。
リターン・リバーサルを意識した動きが見られる。
足元の堅調な米経済情勢を受けて、今回のFOMC結果では年4回の利上げシナリオについて
「明示こそされないものの、その可能性が否定されることもない」といったところが市場のコンセンサスと思われる。
円売り・ドル買いの動きはこれを反映したものだろう。
インフレ見通しの引き上げなどは想定内であり、それ以上のタカ派姿勢が見られなければ一段の円安・株高進行は期待しにくい。
後場は為替動向睨みの相場展開となるだろうが、FOMC後の短期的な材料出尽くしといった反応も想定しておく必要がある。
新興市場ではマザーズ指数が前日終値を挟んだもみ合いとなっている。
前日から大型IPO
(新規株式公開)のブックビルディング通過による資金還流が見られるものの、個人投資家としてもFOMC後の相場全体の方向を見極めたいとの思惑が強いだろう。
積極的な上値追いは手掛けづらく、材料性の強い銘柄や高値警戒感の乏しい銘柄に資金が向かいやすいと考えられる。
(小林大純)