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すららネット Research Memo(6):海外市場と低学力生徒向けの市場は拡大余地あり

発行済 2018-09-06 15:06
更新済 2018-09-06 15:20
すららネット Research Memo(6):海外市場と低学力生徒向けの市場は拡大余地あり
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■今後の見通し

1. 2018年12月期の業績見通し
進行中の2018年12月期の業績は、売上高908百万円(前期比24.2%増)、営業利益156百万円(同30.0%増)、経常利益155百万円(同43.5%増)、当期純利益103百万円(同32.7%増)と予想されており、期初予想と変わっていない。
主要指標が順調に増加していることから、達成は十分可能と思われる。


2. 中長期の展望
現時点ですららネット (T:3998)は、特に中期の経営計画や数値目標を発表していない。
しかしながら、以下のような点から、今後も同社の事業が拡大、成長する可能性はあると弊社では見ている。


(1) 国内市場でのシェアアップ:特に低学力生徒向け
現在、同社の顧客対象と成り得る学習塾の数は全国で約40,000、私立中学校及び高等学校等は約2,000と推定されている。
これに対して実際に同社が契約を行っているのは、2018年6月末で学習塾が694、学校が148にとどまっている。
したがって、数字的にはまだまだ拡大の余地はあると言える。


実際にすべての学習塾や学校が同社の顧客対象となるわけではないが、同社が同業他社に比較して有利と考えられるのは、低学力生徒に適した教材・カリキュラム・教育方法を有している点だろう。
今後も日本全体で少子化が進むのは明らかで、多くの学習塾や学校が生き残りをかけて生徒の囲い込みを図らざるを得ない。
しかし、以前のように、高学力生徒の難関校突破や中程度学力生徒のレベルアップだけで生徒数を増やすのは容易ではない。
ある程度、低学力生徒を囲い込み、さらに結果を残さなければならないだろう。
そうした環境下では、同社の提供する教材やサービスが受け入れられる可能性は高いと思われる。


(2) 多くの企業との業務提携
前述のように同社は限られたリソースで効率的な営業活動を行っているが、更なる拡大のためには限界がある。
これを補うために、以下のように様々な企業と業務提携を行っている。
今後は、これらの業務提携の効果が徐々に具現化し、業績拡大に寄与してくるものと思われる。


a) NTT西日本
睡眠改善及び学習パフォーマンス向上を目指した「眠育」プログラムに関する共同トライアルをスタートしている。
同社は生徒の行動習慣・学習習慣を変えることを開発コンセプトの1つとして「すらら」を開発しているが、本件は行動習慣の内、睡眠習慣を変えるという先進的なプログラムである。


b) 凸版印刷 (T:7911)
新たな教科として「理科」教材の新規開発を共同で進めている。
リリースはまだ先のようだが、当商品ラインナップの拡大は、同社の売上及びユーザー数の増加が見込める。
その他、インドやアジア地域を始めとする海外での販売協力、コンテンツの相互利用、学習ビッグデータの解析など、多岐にわたるテーマで連携に関する協議を開始している。


c) NTT西日本、NTTドコモ (T:9437)、チエル (T:3933)(販売関連)
学校法人市場に対する販売代理業務を行っている。
販売代理をスタートして2年未満だが、既に何校か契約に至っており、着実に効果が出ている。


d) NTTドコモ(開発関連)
人工知能を用いて生徒と対話する機能(AIサポ—ター)を共同で開発し、リリースした。


(3) 海外での事業展開:特に発展途上国
既述のように同社の教材・サービスの特色の1つは、「まったく理解していないゼロからのレベルでも理解できる教材」を作っている点である。
このような「ゼロからの教材」が海外市場、特に教育レベルの低い発展途上国では大いに生かされるのである。
したがって同社が海外市場で対象とするのは、現地で日本の駐在員子弟向けに受験用の講義を行う学習塾ではなく、現地の生徒のレベルアップを図るローカルの塾になる。
そのため、市場のポテンシャルは非常に大きいと言える。



■株主還元策
同社は2017年12月期まで配当を行っておらず、現時点では2018年12月期も配当については未定である。
当面は投資及び内部留保優先の方針だが、今後の業績動向によっては株主還元策が発表される可能性もありそうだ。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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