20日の米国株式市場は高値で取引を終えた。1月のFOMC議事録では、米中貿易戦争と米国内の景気減退が懸念される中でFRBが金利を据え置くことが示唆された。
ダウ平均株価は0.24%高、S&P 500は0.18%高、ナスダック総合指数は0.03%高となった。
投資家がFRBの米国経済に対する悲観的な見通しと、ハト派的な金融政策を比較評価していたため、議事録の公開によって株式は不安定になった。
議事録では「FF金利レートの目標値を当分据え置くことは、現時点でほとんどリスクをもたらさないと複数のFOMC参加者は述べた」と記された。また、「現在のFF金利は中立な金利水準の下限である」と指摘した。
FRBは「軟調な消費者マインドや企業マインド」と「海外の景気減退の見通し」を、金融引き締め政策に対する逆風であると指摘している。
バランスシート政策に関しては、「ほぼ全ての参加者が、当局保有資産の縮小を年内に停止する計画をそう遠くない将来に発表するのが望ましいとの考えを示した」と記された。
FRBは金融危機の最中に、景気を支えるために国債やモーゲージ債を買い入れた。しかし、その後はバランスシート縮小政策として、1か月に500億ドルもの債券をロールオフすることとなった。
一方、米中貿易協議で関税が引き上げられる3月1日までに合意にいたる見込みが高まったため、素材セクターは上昇した。
中国に対する追加関税の影響を受ける、CFインダストリーズ・ホールディングス(NYSE:CF)、モザイク(NYSE:MOS)、ダウ・デュポン(NYSE:DWDP)は、急騰した。
19日、ドナルド・トランプ米大統領は、3月1日の交渉期限は確定ではなく、「魔法の」期日でもないと述べた。
ヘルスケアセクターはCVSの下落が下押しとなっている。CVSヘルス(NYSE:CVS)は、売上高が予想を下回り、株価が急落した。また、2019年年間のEPSと収益の見通しも予想を下回っており、 買収したエトナ(NYSE:AET)との事業統合を進める中で、2019年は「変化の年」になると同社は述べた。
同社は2019年の調整済みEPS(1株当たり利益)を6.68から6.88ドルであると予想しており、アナリスト予想である7.41ドルを下回っている。
ヘルスケアセクターは0.13%安
ガーミン(NASDAQ:GRMN)は、スマートフォンやナビゲーションシステムによる需要の増加が追い風となり、売上高と純利益で市場予想を上回っている。
本日のS&P500
上昇率ランキング
1.ガーミン(NASDAQ:GRMN)
2.デボン・エネルギー(NYSE:DVN)
3.ホスト・ホテルズ・アンド・リゾーツ(NYSE:HST)
下落率ランキング
1.CVS (NYSE:CVS)
2.コンチョリソース(NYSE:CXO)
3.サウスウエスト航空(NYSE:LUV)