日経平均は反落。
152.34円安の22155.24円(出来高概算6億3000万株)で前場の取引を終えている。
25日の米株式市場でNYダウは134ドル高と続落。
工業製品・事務用品のスリーエムが市場予想を下回る決算を受けて急落し、NYダウを下押しした。
ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は反発したものの、取引終了後に今期の売上高予想を下方修正したインテルが時間外取引で売られ、本日の日経平均はこうした流れを嫌気して140円安からスタート。
為替相場が1ドル=111円台半ばと前日の取引時間中に比べ円高方向に振れていることも重しとなり、日経平均は朝方22073.10円(234.48円安)まで下落する場面があった。
ゴールデンウィークの大型連休を前に積極的な押し目買いの動きは乏しかった。
東証1部の値下がり銘柄は全体の8割弱、対して値上がり銘柄は2割弱となっている。
個別では、前日に決算発表した任天堂 (T:7974)が売買代金トップで3日ぶり反落。
今期予想の物足りなさから売りが先行したが、寄り付き後は下げ渋った。
決算発表銘柄ではZOZO (T:3092)やアドバンテス (T:6857)が急落。
アンリツ (T:6754)は15%超安で東証1部下落率トップとなった。
次世代通信規格「5G」関連として期待が高まっていただけに、今期の減益予想はネガティブサプライズとなったようだ。
また、その他売買代金上位ではソフトバンクG、キーエンス (T:6861)、ファナック (T:6954)などが軟調で、インテルの決算を受けて東エレク (T:8035)やSUMCO (T:3436)といった半導体関連株の下げが目立った。
一方、日経平均寄与度の大きいファーストリテ (T:9983)はしっかり。
決算発表銘柄では京セラ (T:6971)、ヤフー (T:4689)、第一三共 (T:4568)などが買われた。
また、インフォコム (T:4348)などが東証1部上昇率上位に顔を出した。
セクターでは、非鉄金属、鉄鋼、金属製品などが下落率上位で、その他も全般軟調。
上昇したのは海運業、精密機器、医薬品の3業種のみだった。
前日のNYダウの下落やインテルの決算を受けた半導体関連株の売りにより、東京市場は軟調な展開となった。
日経平均の日足チャートを見ると、このところ22000円台前半でのもち合いが続いており、前日の上昇を受けて利益確定の売りが出やすかったとも考えられる。
異例の10連休を前にNYダウは上げが一服しており、日本企業の決算も強弱入り混じることから、連休越しの買いポジションは取りづらいところだろう。
連休中には海外の重要経済指標も多く発表される。
平成最後の取引での株高に期待する向きもあったが。
ひとまずは海外市場の動向、個別の決算への対応と持ち高調整に専念せざるを得まい。
なお、本日は決算発表の第1のピークとなり、取引時間中に伊藤忠 (T:8001)、三井物産 (T:8031)、取引終了後に信越化 (T:4063)、ソニー (T:6758)、村田製 (T:6981)、東エレク、NTTドコモ (T:9437)などが発表を予定している。
(小林大純)