前日の米国株式市場は主要3指数揃って下落した。FOMCの声明発表を翌日に控え、アップル (NASDAQ:AAPL)の決算も発表されるとあって、投資家は動きづらい状況だった。また、上海で米中貿易協議が再開しているにもかかわらず、トランプ大統領が中国に関する不満をツイートしたことも相場の重しとなった。大統領は「中国は農産物を購入するはずだったがその兆しがない」「現在協議中だが、中国はいつも自分たちの利益のために最後に合意内容を変える。彼らは大統領選挙の結果が出るのを待つのだろうが、私が勝利した場合は今以上に厳しい条件になることを知るべきだ」という内容を述べている。
米10年債利回りは2.056%まで低下し、ドル/円は108.56円と昨日より円高に振れている。上海総合指数は0.71%安、ドル/人民元は0.05%高となっている。
午前中に発表された中国製造業PMIは49.7と前月より上昇したとはいえ、引き続き50を切っている。非製造業PMIは53.7と前月より低下している。
注目のアップルの四半期決算は利益、売上ともに予想を上回り、時間外取引で株価が上昇している。
日経平均株価は午後0時7分時点で2万1483円と大幅安となり25日移動平均線も割り込んでいる。トランプ大統領による中国批判により米中協議の難航化を嫌気されていることに加え、FOMC後の金融市場の動向が読み切れないこともあり、買い手控えにつながっているようだ。
後場も引き続き上値の重い展開が予想される。とはいえ、懸念された中国のPMIもそれほど悪くはなく、後場にさらに売りをしかけるような特段の材料もない。FOMCの結果待ちのスタンスに変化はなく、ここからは様子見姿勢が強まるだろう。